今月のテースティング│バリックヴィル

テースティング・レポート

2015/10/22

ポール・ペルノ、バタール・モンラッシェ1998
Batard-Montrachet by Paul Pernot

【産地】仏、ブルゴーニュ、バタール・モンラッシェ（特級）
【生産者】ドメーヌ・ポール・ペルノ
【品種】　シャルドネ

ルフレーヴ、ソゼと並ぶピュリニのトップ・ドメーヌ

これも長年持っていたワインですが、最後の一本でした。まだまだ行けました。あけて後悔です。

今更ながら調べてみると、私の好きな評論家マット・クレーマーはポール・ペルノのことを『ピュリニの座をルフレーヴと争うドメーヌになるだろう』『ペルノの上を行くバタールは思い当たらず、頭をかかえてしまう』と言っているようです。いつの発言かは定かではありませんが。

熟成17年であけました。返す返すも残念です。

以下、私のコメントです。

2015年9月）フレーバーは、強いベルガモットとイランイランで香水のごとし。そしてかすかにナッツ香が出ているので複雑極まりない。へこたれるには程遠いワイン。極めてストラクチャーがしっかりし、あと何10年行けるのか。94点。　

2013/11）ゴージャスバランス―92点。2003年ものを10年後に試飲。こちらは多少熟成が進んだ状態のコメント。香りはリキュール、クレームブリュレ、コーヒー豆、黒果実、プルーンにシトラス感がある。やや赤果実が出かかっているがまだまだ元気。細かなタンニンと輪郭のある酸味。アルコールがやや強めのコア成分と、果実感が漸くバランスし始めたかと思われるが、まだまだ若いワイン。旨いワインではあるが一級ワインとは越えられない一線がある。

2009年10月）リッチでピュアなワイン。98年ものを11年後に試飲。最近のワインは新ダルの風味があるが、ない。カラメル、毛糸の風味に若干シトラス風味がある。まるでシャブリの特級の上に実はこのワインがあるかのような、風味と酸の輪郭そして、酒質のリッチさだ。脱帽します。91点