テースティング・レポート
2012/4/10
キスラー、キスラー・ヴィンヤード
Kistler, Kistler Vineyard 2007
【産地】アメリカ、カリフォルニア、ソノマ
【生産者】 キスラー
【品種】 シャルドネ
キスラーのキスラー・ヴィンヤード
ワインを知らない人に飲ませて、まず、はずれないのがキスラー。誰もが旨いという。しかし、フランスあたりの高級ブルゴーニュでは、そうはならない。値段を知らせるのは野暮なので黙っていると、別になんともなしに飲んでしまう。美味しいということもなく、興味をもつということもなく。(あまり、フランスの高級白ワインを人に飲ませたことはないが)。だが、キスラーは違う。そして、もちろん、ワインをよく知る人にも受けがいい。こちらは知識先行型かもしれないが、フランス好きの人もやはり旨いと言ってくれる。
というわけで、またまた、ワイン素人の客人が家に来たときに、あけてしまったのがこのワイン。酔ってくると、こういうワインが飲みたくなる、というのも理由のひとつで、客は口実にすぎない。
以下、私の試飲コメントです。
『リッチ&フルボディバランス。濃いめの色。香りは非常に特徴的な鉱物感とカラメルとバニラ、そして背後にナッツ、さらに背後にナッツ。3層ぐらいの香りの広がりを持つ。香りのボリューム感に比較するとやや甘みを感じる口当たりは意外にもすっきりしている。口の中でのフレーバーの広がりは中程度表現で若いと複雑さはあまりない。酒質感はグリセロールによるリッチさはあるが果実のパワー感があまり追いついていない。温度は高めだと、よりまったり感が強く出る。明らかに十分な熟成を要するワインで、それでこそ最大級のこのワインのすごさを楽しむことができる。多くの人(自分も含めて)は比較的若いうちに飲むのだろうが、それは非常にもったいないことをしている。カリフォルニアシャルドネの熟成は極めて素晴らしいのに。92点』
参考市販価格 |
15,000円程度 |
品質 |
★★★★★ |
バリュー |
★★★☆☆ |