テースティング・レポート
2015/7/30
シャトー・ラグランジュ 1999
Chateau Lagrange 1999
【産地】仏、ボルドー、サン・ジュリアン
【生産者】シャトー・ラグランジュ
【品種】 多分カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルド
適度なる熟成ボルドー
ラグランジュというシャトーは、中国勢が進出する中、唯一、格付け60シャトーの中で(いやベイシュヴィルがあるのかな?)国内リカー最大手のS社が所有するワイナリーです。
中国勢が格付け60シャトーのオーナーシップを取ったという話は聞いたことがありませんので、このシャトーは珍しい東洋初のオーナーシップを取ったワイナリーです。
オーナーシップを持っていると言ってそこには日本人がいるとか、日本人ワインメーカーがいるという事を期待するのは判官びいき日本人ですが、日本人はいてもワインメーキングの表舞台に登場する事はありません…中国人の様に厚顔ではないのです。わたしはそれでいいと思いますが…20年ほど前にまさに、その買収に携わった方から講義を受けたことはありましたが、その内容は100%忘れました。あー、20年という月日はあっという間だったなあ。
ワインは、RPレーダーでは「どうでもいいレンジ」です。しかしサン・ジュリアンは、常に素晴らしくバランスのいいワインなのです。わたしが最も好きなボルドーはブラネール・ドゥクリュですが、いつも信頼のバランスなのですね。このラグランジュもそれに負けない中庸+を味わわせてくれるワインだと思っています。
「一級に近づきたいけれども、そんなにお金をかけて太いワインにしたくない。もうちょっと控えめでいたい」という『ワインの思い』が感じられるワインで、まるで自分に重なるワインなのです。わたしのコメントです。背後にかかっている音楽は山下達郎の「ターナーの機関車」です。
以下、私のコメントです。
『リッチバランス―95点。すばらしいフレーバーにはココア、黒果実、てっぽうゆり(サン・ジュリアンにはよくあります)、ローストアーモンドのミックス。背後にバラ、パン、レンガ、鉄、鉱物。酸味は輪郭と果汁感がミックスでしっかり。タンニンはすでに非常にこまやかで液体に溶け込んでボディを作る。余韻は細いが長く、どこまでも続く繊細さもある。太すぎず、しかしリッチ、そしてかすかに熟成の入ったメロウなボディは、3級にふさわしいすばらしいエレガントバランス。8,000円なら間違いなく買い。』
参考市販価格 |
約8,000円程度 |
品質 |
★★★★★ |
バリュー |
★★★★☆ |
パーカー86点というひどい点数がついているせいでしょうか。他のヴィンテージは売り切れていますが、このヴィンテージは残っています。今、飲むなら買いでしょう。
ショップ名:プレミアム酒販太平
価格:7,560円 |
ショップ名:Kitaya
[1999] シャトー・ラグランジュ 750ml サン・ジュリアンChateau Lagrange 価格:8,208円 |
一応、若いヴィンテージも・・・国内大手が持っているということで、お買い得感があるのでしょうか。 ショップ名:酒類の総合専門店 フェリシティー
[2012] シャトー・ラグランジュ 750ml(サンジュリアン第3級) 価格:5,378円 |