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テースティング・レポート

第二回デカンター・アジア・ワイン・アウォード




2013年9月、第2回のデカンター・アジア・ワイン・アウォードの審査員として参加してきました。

昨年も前半2日しか出席できませんでしたが、今年は後半の1日のみでした。

今年は集中的に、オーストラリアのリースリングとクレアバレーのシラーズと、バロッサの シラーズの試飲でした。わたし的には、クレアバレーのシラーズよりバロッサ の方に明らかに高いポイントを出していました。

半日でも十分に疲れました。まあ、はっきり言って苦しい時間でした。来年声が かかるかどうかはわかりませんが、声がかると行ってしまうのですかね?

ちなみに、チェアのスティーヴン・スパリエとジーニー・チョウがインタビューに答えているビデオ、副審査委員長の アンドリュー・ジェフォードがインタビューに答えているビデオの両方に私のパネルが討議するシーンが映っ ています。

そのビデオで、彼らが協調していたのは、アジア人は、和を重んじ、謙譲の精神からか、なかなか自分を主張できていない、ということでした。残念ながら、私は問題児なので行く先々で物議を醸していて、それが珍しかったのかもしれません。私が、いろいろと主張することに、今のところは好意的にとっていただいているようですが。

さて、2013年10月23日に、結果が発表されています。

エントリーは約2,300。本家デカンターの12,000に比べるとまだまだ少ないですが、2年目にしてこの数はなかなか大したものです。 アジアの重要性がそれだけ世界でも認識されているということなのでしょう。

結果については、今のところ、リージョナル・トロフィーのみで、 インターナショナル・トロフィーに関しては後日、11月半ばに発表となります。
アドレスは、
http://dawa.decanterchina.com/en/2013/
です。

トップニュースとして取り上げられていたのは、日本のワインがデカンター史上、初めて【金賞】を受賞したということ。 そのワインは、グレースのグリ・ド・甲州2012です。そのワインを審査したパネルのジャッジは、一致して、「素晴らしいワインだ」と即決だったそうです。このことについても、ビデオがあり、児島さん他、ジャッジ4人が語っています。副チェアを務めたティエンポン の言葉が印象的でした。

甲州という品種は、デリケートで中立的な性格をもち、その繊細さを理解してワイン造りを行わないといけない。こういう品種がその個性をしっかりとだせるには、ワインメーカーもその性格をよく知らないと難しい。 ここ10年以上、コンスタントに甲州はデカンターのワールド・ワイン・アウォードに出品しているが、どうしても金賞をとれないので、甲州という品種は、やはり国際品種となるのは無理なのかとあきらめかけていたが、今回のワインは非常に素晴らしく、日本人のみならず、すべてのワイン関係者にとって、喜ばしいことだ、と言っています。このワイン、ぜひとも飲んでみる必要がありそうです。

話は変わりますが、実はわたしが行っていた週は中秋の名月の日で、泊まっていた宿の近 くのヴィクトリアパークではえらいお祭りでした。お祭り会場では、龍の形の花 火が踊るらしいというので、香港の友人達と中に入ろうとしたのですが、我々に はその龍のご利益にあずかろうという強い意志もなく、会場に入るまでの押し問 答から押し出されてしまうのに任せて外に飛び出してしまいました。その後は、 私のホテルの部屋で日本酒を飲んで部屋の中で騒いでおりました。

翌日の晩は、ワイン業界とは基本的に関係ない別の友人が、香港の帰国子女 たちとの集まりがあるというので、それに参加しました。ヌーヴェルシノワのテ ィムズ・キッチンという店で、繊細で和食にも近いように思いました。やはり繊 細さを求めるとそうなるのかなあと。日本のヌーヴェルシノワはさらに輪をかけて 繊細ですが、私としては、中華はやはりダイナミックな方がいいです。

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