テースティング・レポート
2013/1/4
ドメーヌ・アルロー、モレ・サン・ドニ、レ・リュショ 1998
Domaine Arlaud, Morey-St.-Denis, Les Ruchots 1998
【産地】フランス、ブルゴーニュ
【生産者】 ドメーヌ・アルロー
【品種】 ピノ・ノワール
これぞ、アメリカン・ブルゴーニュ
アルローという造り手は、インポーターによると「1998年にシプリアン・アルロー氏が実質的にドメーヌの運営を始めてから頭角を現した新進ドメーヌでモレ・サン・ドニ村に本拠を置く由緒あるドメーヌ。 父親のエルヴェ・アルロー氏が70年代よりドメーヌの元詰を開始。徐々に畑を買い足して現在の15haという確固たる礎を築いた。 平均樹齢30〜50年のモレ・サン・ドニ村を中心に、ジュヴレイ・シャンベルタン村とシャンボール・ミュジニー村の最良の区画に 葡萄畑を所有」という記述があります。
このワインは通常の仕込みとはちょっと異なっていて、キュヴェ・ユニークという表記があります。 通常60%程度の新ダル率が、100%になっています。これは、カリフォルニアのノース・バークレーというワインショップが、 独自に仕込ませたものです。
アルローそのものに関しては知る人も多いでしょうが、ノース・バークレーというワインショップは、あのカベルネ・ソーヴィニョン 好きがあふれかえるアメリカにあって、謂わば、映画「ザ・サイドウェイズ」ばりに、自らはブルゴーニュに入れ込み、 カリフォルニアのピノ・ノワールにもフォーカスを当て続けていたショップです。 ただ今ではこのショップ自体は、ブルゴーニュではなく、レコルタン・マニピュランとイタリアが旬なようですが。日本でも評価が高いエグリ・ウーリエ などは、このショップが見つけ出してアメリカで売り出したのがきっかけだといいます。
ノース・バークレーは、アメリカでの留学生活を終えて、帰国途中にカリフォルニアに立ち寄った際、たまたまみつけたショップでした。 メーリング・リストをわざわざ日本にも送ってくれたので、1ケース買い、それから10年以上も持っていた思い出深いワインです。 最近、飲み頃が来たかな、ということで倉庫から取り寄せて、飲んでいるのですが、やはり旨い!。わたしはやはりモレ・サン・ドニ好き だと実感する今日この頃なのでした。
以下、私のテースティングコメントです。
『エレガントバランス。1998年物を14年後に試飲。熟成がかかってきたワイン。ドライフラワー、乾燥イチジク、ラズベリー、ドライプラム、濡れレンガ、土、出汁香に、ほのかなバニラ、カンキツ皮の香り・フレーバー。素晴らしく複雑でスペクトラムが広い。酸、渋みとも細やかなボディを提供する。全体では細身な骨格にパーフェクトにしなやかな筋肉をまとったワイン。若い頃の華やかさはないが、相応に円熟しつつあるという人の姿を見ているよう。93点』
参考市販価格 |
約8,000円程度 |
品質 |
★★★★★ |
バリュー |
★★★☆☆ |
以下で、若いヴィンテージなら購入できます。もちろん、「キュベ・ユニーク」ではありませんが。
現在は、ノースバークレーでもスペシャル・キュベは造らせていないようです。
モレ・サン・ドニ 1級畑 レ・リュショ [2008]ドメーヌ・アルロー 価格:7,329円 |