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テースティング・レポート

2012/11/23


シュラムズバーグ・ブラン・ド・ブラン・ブリュット 1992
Schramsberg, Blanc de Blancs, Brut 1992

【産地】アメリカ、カリフォルニア
【生産者】 シュラムズバーグ
【品種】 シャルドネ100%


20年熟成のカリフォルニア・スパーク

シュラムズバーグというのは、カリフォルニアの最も有名と思われるスパークリングハウスである。 拙訳本である「カリフォルニアワイン物語ナパ」の中でも、最初に出てくるのがこのワイナリー。 その昔、シュラムという名のドイツ生まれの人物が、この地にブドウ畑およびワイナリーを購入。 そして中国人労働者(当時、苦力(クーリー)とよばれた)を駆使して、壮大なセラーを作り上げました。 シュラムは床屋だったと言いますが、床屋業というのがそんなに当時いい商売だったのかはわかりません。しかし、 そういえば、セヴィリアの理髪師に出てくるフィガロも床屋です。中世の床屋というのは、今よりもかなり影響力の ある立場だったのでしょう。

それはさておき、このワイナリーは、1960年代に、見事にスパーリングハウスとしてよみがえります(今では若干、ハイエンドの赤ワインは作っていますが)。 当初からスパークリング一辺倒であり、今から考えれば強気です。そしてそれが大々的にアメリカ国中、いえ世界中に注目を 集める事態となったのは、1972年の米中国交化回復の一大イベントでの乾杯に使われたことでした。

今でこそ、メディアでの露出が売り上げに直結するとしられていて、逆にワイナーからのアプローチによって メディア露出が実現する時代ですが、当時は全く無垢なる時代でした。 この映像をみた一般の人たちにも、シュラムズバーグのカリフォルニア・スパークリングとしての 認知は高まり、今にいたるまで、その地位は不動です。

ちなみに1992年ヴィンテージのこのワイン、2年ほど前に友人から貰いました。 あけるのが勿体ないので、今までずるずると持っていましたが、今あけて正解だった と思います。 以下、私のテースティングコメントです。

『がっしりバランス。1992年物スパークを20年後に試飲。 シャンパンならドミ・セコぐらいのほのかな甘み。泡はまだまだしっかり。 ナッツと酵母の香りと風味は全く正統的、輪郭ある酸味も強く、 やや渋みを伴うミネラル感との組み合わせでしっかりとした骨格を造る。 20年たっているため、多少細くなった感じはあるが、長熟の素晴らしいワイン。92点 』

参考市販価格

約3,600円程度(現行ヴィンテージ)

品質

★★★★★

バリュー

★★★★☆

アマゾンで、現行ヴィンテージ2008年は3,600円程度です。興味のある方はどうぞ。

■シュラムスバーグ・ブラン・ド・ブラン[2008]SHRAMSBERG BLANC DE BLANCS[2008]

さらに、下のブランドである「ミラベル」もありました。価格はさらに安いです。
■シュラムスバーグ ミラベル ブリュット NV ≪お一人様3本限り≫シュラムズバーグSCHRAMSBERG MIRABELLE BRUT NV

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