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テースティング・レポート

2012/7/22


ウィリアムズ・セリエム、ウエストサイド・ロード・ネイバーズ 2003
Williams Selyem, Westside Road Neighbours, Pinot Noir 2003

【産地】アメリカ、カリフォルニア州ソノマ
【生産者】 ウィリアムズ・セリエム
【品種】 ピノ・ノワール

このキュベがセリエム最高!と言いたい・・・

このワイナリーで生産するワインの中で、最もバランスの良いキュベと言っても差し 支えないと思います。「バランス」という言葉はいろいろな切り口があります。味わ いのバランス、若さと熟成のバランス、香りのバランスと少なくとも3つは存在しますし、わたしの試飲コメントを読まれる方はご存知かも知れませんが、パワー感のバ ランスだったり、繊細さのバランスだったり・・・といろいろなバランスがあります。

というのはバランスというのは力学の用語なので、ワインの感応表現の様な所に持っ てくると、一対一のバランスという事も出来ますし、いくつかの要素のバランスもあ りますし、多対一の様なバランスも当然あります。こだわると夜も寝れませんし、何 か思いつくとそれはそれでジレンマでもあります・・・でこのワイン。

以下、テースティングコメントです。

『香りは完熟したラズベリーと若いラズベリーの両方を持つ。ドライトマト、ドライ プラムの風味はしっかり。さらにしっかりとバニラと焦がしたナッツの香りももち、 十分に樽熟成がなされていることがわかる。このワインの若いうちによくみられる鉄、 火薬、マンガンのミネラル感は影を潜めてそれは味わいの濃さを支えるバックボーン になっている。酸はやや果汁感のあるもの、輪郭はぼやける。渋みはかすかにあるが、 リッチで細やかなタンニンが全体のボディの筋肉となっている。余韻は太く長く、ま だまだ元気はつらつ。しかしこの複雑さと飲み口の良さゆえにすでに非常にうまいワ インになっている。』

ちなみに、ウエストサイド・ロード・ネイバーズというのは、ソノマのウエストサイド・ ロードという場所にワイナリーがある(あった?)のですが、そのウエストサイド・ロード 沿いにある畑で、古くからの付き合いのある畑です。アレン・ヴィンヤード、ロキオリ・ リヴァーブロック、フラックス、ブッチャー、バキガルピ、エステートなどの樽をセレクト してブレンドしたものです。セリエムのオールスター勢ぞろいワインです。

参考市販価格

20,000円程度(日本で買えば)

品質

★★★★★

バリュー

★★☆☆☆