テースティング・レポート
2012/7/7
シャンパーニュ・サー・ウィンストン・チャーチル 1999 by ポール・ロジェ
Champagne, Sir Winston Churchill 1999 by Pol Roger
【産地】フランス、シャンパーニュ地方
【生産者】 ポール・ロジェ
【品種】 シャルドネ、ピノ・ノワール
イギリスの名宰相の名をいただく、気品高き味わい・・
ポール・ロジェという造り手は、もちろんフランス生粋の造り手ですが、その名が世界中に知られるようになったのはイギリスの名宰相として知られるサー・ウィンストン・チャーチルの存在がありました。
チャーチルは、単にこのメゾンのシャンパンを好んで飲んだ、というだけでなく、常に数十ケースのポール・ロジェのシャンパンを所蔵し、事あるごとに、その名前に言及していました。メゾンのファミリーとも交流が深く、イギリス中にその存在をしらしめる宣伝役のようなことも行い、もちろん、英国王室との橋渡しなども行いました。
そんな彼の功績をたたえ、チャーチル氏没後10年を記念して、造られたのが最初のヴィンテージ。今でも、メゾンのトップ・キュベですが、出来のいい年にしか造られていません。
メゾンの特徴は、第一次発酵はすべてステンレスタンク、乳酸発酵はまったく行わないというもの。『弱い』・・・と言う人もいますが、選別されたブドウと丁寧な管理のせいか、フレッシュでピュアな果実を存分に楽しめる味わいになっています。
今回試飲した1999年ヴィンテージは、フランスの有力評価誌にて19.5/20点という高得点を獲得したもので、これにより、初めて3つ星となった記念すべきヴィンテージだということで、期待に胸を膨らませて飲んでみました。
以下、私の以前のテースティングコメントです。 『がっしりパワーバランス。1999年物を12.5年後に試飲。フレーバーにはあまり熟した感もなく、青りんご、洋ナシ、すりおろしリンゴ、酵母にかすかに出汁香。フレーバー自体は普通ともいえるのだが、しかしなんといっても非常に太いボディで、かつ、がっしりとしたミネラル感があって極めてパワフルなシャンパンだ。明らかに熟成を要するシャンパン。93点』
やはり、もうしばらく熟成させて飲みたいものです。
参考市販価格 |
20,000円程度 |
品質 |
★★★★★ |
バリュー |
★☆☆☆☆ |