テースティング・レポート
2010/06/07
スサーナ・バルボ「ブリオッソ」 2003年
【産地】 アルゼンチン、メンドーサ
【生産者】 ドミニオ・デル・プラタ
アルゼンチン最高峰
6月はじめ、アルゼンチン大使館にて、アルゼンチンのブティック・ワイナリーであるドミニオ・デル・プラータのオーナーが来日して、試飲会が行われていたので、行ってきました。
オーナーはアルゼンチン初の女性ワインメーカーであるスサーナ・バルボ。世界的にみれば、最近でこそ女性ワインメーカーも活躍するようになっていますが、伝統の酒業界というのは(日本の杜氏もそうですが)、女性に厳しい世界で、彼女はワイナリーの娘とかというわけでもなく、地元アルゼンチンの醸造大学を主席で卒業したのち、自力でワイナリーを開くまでにいたったというバイタリティ逞しい女性です。とはいえ、実際に会って話してみると、物腰の柔らかな感じでしたが、ことワイン造りとなると違うのでしょう。
ボルドーを意識した最高級キュベからデイリーワインまで、すべてを試飲しましたが、本日の一本は、やはり彼女の名前を冠した最高級キュベである「スサーナ・バルボ・ブリオッソ2003」。 ブリオッソとは、スペイン語で「じゃじゃ馬」という意味で、彼女自身を表しているのだそうです。
ワインは素晴らしく、他のワインは完全にかすんでしまう。酸味は中程度だが、渋味は収斂して量感をもち、しっかりとした骨格を提供し、その上でふんだんな新樽を使った果実感は筋骨たくましいボディを構築し、有る意味かつてのパーフェクトなメドック。甘ったるいメドックにこれほどのカベルネブレンドはもうない。当然熟成するが、このグレート感はなかなか新世界では出会えない物。口に含んで一瞬の後に、これは別物!と叫ぶ程のワイン。
希望小売価格 |
5,000円 |
品質 |
★★★★★ |
バリュー |
★★★★☆ |