テースティング・レポート
2006/06/20
ル・ピノ
【産地】 アメリカ、カリフォルニア、ロキオリ畑
【生産者】 デイヴィス・バイナム・ワイナリー
幻?のワイン
このワインは、1995年にカリフォルニアに旅行に行ったときに、ワイナリーで先物して購入 したものでした。価格は35ドルだったと思います。通常のピノ・ノワールが16ドル程度のとき でしたから、「非常に高い」と思って買ったのですが、その価値はありました。大事な友人が わざわざロンドンから来てくれたので開けたわけですが、それはその友人夫婦と一緒にカ リフォルニアを旅行した時に購入したからなのです。彼は「あれからずっと持ってたんだ」と 感心していましたが、その驚きには多分にアメリカ人らしい反応が含まれていました。自分 は短気な方だと思いますが、彼らに比べればまだまだ忍耐強いのかもしれません。
現在「ロキオリ・ワイナリー」の「ロキオリ・ピノ」は、非常に高い値付けで売られているはずですが、ロキオリは当時はブドウ生産者として多くのワイナリーにブドウを提供していました。有名なところでは、ウィリアムズ・セリエムです。そしてこれもそのひとつ。当時ディヴィス・ バイナムのワインメーカーをしていたギャリー・ファレルはピノ・ノワールの一人者と言われ ていました。彼が、このブドウに目をつけてディビス・バイナム・ブランドで生産していたのが このワインです。
カリフォルニアのピノで1995はよい年。抜栓してすぐには「やや弱いか?」という感じでしたが、30分でカリフォルニアピノらしい熟成感と芳醇さかもし出してきた。そしてそれ以上に 「ピノ=男性」(ブルゴーニュは男性、ボルドーは女性といわれる)と言われる凝縮感を出し てきました。
市場にあるのか?はて、デイヴィス・バイナムは一時期「やまや」で見かけたことはありますが、この「ル・ピノ」は多分扱っていなかったと思います。というわけで、マボロシのワイン なので、ここで紹介するのはあくまで自己満足と言えるでしょう・・・ごめんなさい。
参考市販価格 |
35ドル |
品質 |
★★★★★(5点満点) |
バリュー |
★★★★★(5点満点) |