|
バイリンガル・ラベルのヒット これは以前もお伝えした話題です。ベリンジャー(カリフォルニア)がスペイン語の表示を行うと伝えました・・・。 【要約】 これはベリンジャーの白ジンファンデルのラベルに書かれたもの。急速に拡大しているラテン市場にアプローチしようというものだ。 セント・ヘレナ市のワイン・マーケティング評議会の会長であるジョン・ギレスピー氏は、「エマージング市場には大きな機会がありますからね」と語る。彼は過去10年間のワイン消費動向を調査している。「直接的に何かやったのは、ベリンジャーが最初ですね。多分他の多くの生産者たちもヒスパニック市場に興味を持っているはずです。」 全米5,360万人ワインドリンカーのうちの2.5%がヒスパニックといわれるが、この人々の間でのワイン消費の伸びは31%である。白人11%、その他人種16%という数値に比較すると群を抜く伸びである。さらにヒスパニックの間での消費量の33%は、輸入ワインであり、ほとんどはチリ、アルゼンチン産のワインである。全体の輸入ワインの消費量は22%である。 こういった事情を考えて、ベリンジャーは今回の新たな動きに出たものである。「ヒスパニックのために新たな市場を創造しようというものではありません。受賞ワインにもっと多くの人がアクセスしやすいようにしようという考えです」とベリンジャー・ブラスのダン・リーズ氏が語った。 6月14日のプレス・デモクラットからでした。世界をまたぐ大コングロマリットとなって以来、ベリンジャー部門は苦戦中との最近のニュースは伝えています。日本向けに新たな文字を入れてくれるということはやらないでしょうか?はるかにわかりやすいですよね。日本語でも、消費量は落ち続けている日本酒というのはありますが。(H) ナパからアシカガにやってきた男 知的障害者たちがブドウを育て、ワイン造りをしているワイナリーとして有名なココ・ファーム。6月17日付けのサンフランシスコ・ゲート・コム(SFGate.com)にでていましたので、紹介します。 【要約】 ガトラブの友人である、ソノマのクライン・セラーズのマットとフレッド兄弟は、日本の知的障害者の学校にブドウを売っていた。そして日本を訪れて、どうやってワイン造りをやっているかを見学したのだ。彼らは、問題点を指摘していくつかの提案をしたが、学校の創設者は、「それでは、誰か適任者を知らないか」と言ったのである。 「どうして私の名前が挙がったのか、わからない」と42歳になるガトラブは言う。「もしかしたら、友人達は、私が日本の田舎の精神治療施設で、しばらく休養が必要だと思ったのかもね」 ガトラブは数回、電話で断ったが、その学校の人間がサンフランシスコで彼に直接会いたいと連絡してきた。そこでちょっと興味を持った彼は、ワン・シーズンだけ日本にいって収穫を手伝ってもいいと返答した。学校は、東京から電車で1時間、北に行ったところにある。それ以来、今も彼はそこにいる。 「私はナパで自分がやっていたことに満足していた」とガトラブは言う。彼は、ケークブレッド、モンダヴィ、トレフェテン、メリーヴェイルなどで働いた後、コンサルタントとして独立した。 彼は、こころみ学園を創設した川田昇氏のこころざしに感激した。この学園は1969年に足利市に作られたもので、それまで社会が知的障害者を扱っていた「薬を大量に投与したり、どこかに隔離する」といった枠組みを超えて、彼らに将来を与えたいという願いから作られた。こう言うのは、川田氏の娘の池上知恵子氏である。 川田氏と池上氏は、学生たち(ほとんどは大人であるが、こころみ学園は正式には学校なので)は、山を切り開き、ブドウを植えたり、さまざまな農業を行う。 「これはとてもすばらしい生活実習です。夏中、一生懸命に働き、秋に収穫したものを食べるのですから」と、池上氏は言う。 戸外での授業。 学校では、生徒たちにできるだけ自立するように教え、農業はその大きな部分を占めている。ひとつの目標は、生徒たちを学校外のアパートで自立生活できるようにすることである。学校には現在、90人の生徒が生活しており、40人がグループホームをつくって足利市に住んでいる。 ココ・ファーム・アンド・ワイナリーは1984年に設立された(法的には学校がワインを売れないので、別会社になっている)。施設のすぐ裏手にあるブドウ畑でブドウを育てたり、購入したブドウを使ってワインを造っていた。また、シイタケの栽培もしていた。 ココ・ファームには、20人のフルタイムの従業員がいるが、そのほとんどは障害を持たない健常者である。生徒たちが残りの仕事をし、それぞれの仕事に応じて給料をもらう。ガトラブが来る前は、実質的にはワインメーカーはいなかった。 ガトラブは1989年に生徒と一緒の寮にはいり、すぐに彼らの特異な性質が、利点となる部分も、不利点となる部分も持っているということを知った。 「収穫時はちょっとした大騒ぎですね。8キロのブドウを担いで山を降りるんだ。だれかが転げてしまうと、他の一人にぶつかり、ブドウが散乱したりする。」 だが、彼と池上氏は、ワイン造りにおける単調な仕事をこなすには、これほど優秀な作業員はいない、とも言う。 「彼らに何かタスクを与えたとき、それを一度、理解してしまえば、絶対に飽きたりしないんです。一日中、カラスを見張っていて、来ればベルをならすというような仕事をする子もいます。」 ボトリングでは、最初、ガトラブはフラストレーションを感じた。ある学生は、かならずラベルをさかさまに貼ったり、すべてのラベルの片隅に小さな傷を入れたりしたのである。タスクに適任の人間を見つけてやらせる、ということをガトラブは学んだ。「彼らはとても忍耐強いんだ。ブドウの房の下の2枚の葉っぱだけを取るという作業がある。一般には単調で退屈な仕事だが、彼らは情熱を持ってやってくれる。」 また、品質管理においても彼らはすぐれているという。コルクのくずが入っていないかをチェックするのも学生たちで、1時間に2200本のボトルを検査するのである。「2人の学生が、一年に150から200トンのブドウを管理し、わずかの腐ったブドウも見逃さずに取り除くんだ。すごく上手だ。」 池上氏によると、彼らを休ませるのはなかなか難しいという。というのは、彼らは仕事が好きだからだ。そして稼いだお金で自分達が作ったワインを買うのだという。ココ・ファームのワインは数ある日本のワインの中で、品質的にも独自のものを築いている。 だが、ガトラブが来た当初は、人々は福祉的な観点でワインを買ってくれていた。彼は、川田氏とこう約束したという。「われわれは、知的障害者がワインを造っていることを、品質の悪いワインのいいわけには使わないと誓った。川田さんは、喜んでくれた。」 日本の気候は、世界レベルのワインを造る試みに、長らく足かせをはめてきた。寒い冬に加え、湿度の高い夏は夜も気温が下がらない。一年中を通して予測できない季節風が吹き、夏の真っ盛りに1ヶ月も続く梅雨がある。 「もし湿度と気温のデータを見たら、他のどこにも似たような場所は他にないが、私が最初にもった印象は、アメリカの東海岸のヴァージニアからミズーリあたりだ。」 さらに、日本の消費者は、生食用のブドウを高くても買うので、ワイン用ブドウを育ててくれる生産者が少ないのだ。 ブドウの品質は低かった。 「私が最初に来たとき、ブドウの質のあまりの悪さに信じられなかった」と彼はココ・ファームが外から購入していたブドウのことを言う。「熟していないし、熟し方が均一ではなく、腐っているものもある。最初の収穫のあと、私は生産者と話しに行った。あまり楽しい経験ではなかったが、最終的に彼らが生食用のブドウを造っているだけだと知った。生食用として出荷できないものをワイン用として売っていたんだ。」 ガトラブは、生産者達に歩留まりを下げて、カベルネやメルローからもっとこの気候に合った品種に代えるよう、そして剪定や腐った果実を取り除くなどの手入れをするように言ったという。 「彼らは、私の通訳を横によんで、『彼をここから追い出せ』と言ったんだ」と笑う。 彼はストーニーブルック・ニューヨーク州立大学で、栽培学を学び、UCデイヴィスでブドウ醸造学を学んだが、カリフォルニアにいた頃にフォーカスしていたのは、ワイン醸造であり、ブドウ栽培ではなかったという。だが、現在の妻となるリョウコと東京のパーティーで1991年に出会った後、自分がこれからもっと日本に長くいることになると覚悟した。ガトラブは、日本の気候に適したブドウを探し始めた。また、彼は学校の寮からも出た。 彼は現在、リースリング・ライオンというサントリーが開発した新種と甲州(日本の土着品種)のブレンドでスパークリング・ワインを造っている。6000円と高いが、1998年ノボ・デミ・セック・スパークリングは、ココ・ファームの最高のワインだ。クリスプで、酵母香が残る。高い酸と3%の残糖がよくバランスしている。このワイン(ヴィンテージは違うが)は、2000年の沖縄サミットでも日本の代表ワインとして供されたという。 ワイナリーの生産する15000ケースのうち、ガトラブは、あまり聞きなれないマスカット・ベリーAだとか、ノートン、タナといった品種も作っている。中でもタナは最も有望だという。 「どうして、ここにいるのか、とよく聞かれる。それは生徒や先生たちが働いているのをただ見ているだけで、エネルギーや情熱というものを感じるんだ。ワイン造りというのが私の生活のすべてを消費してきた。したいことをする、それが自分のわがままなのかと思っていた時期もある。私はクリスチャンの家庭で育ち、こういったことに関われるということは、非常にすばらしいことなんだ。自分の好きなことをして、人々の役に立てると感じることができるのだから。」 私もココ・ファームに一度、行ってみなければならない、と思っています。こうやって日本のワイナリーについて海外のジャーナリストが書いてくれるとは非常にありがたいことです。もっと日本のワイナリーは自分達で情報発信せねば!(H) グラスワインは、顧客も喜び、売上も伸びる! バリックヴィルのオリジナルです。6月4日付、雑誌「週間ホテレス」に掲載したものを構成しなおしたものです。消費者向けというよりも、レストラン向、プロ向けですが、このサイトの読者はプロも多いのでここに掲載しました。本日は2回連続の、第1回目。 【要約】 2002年10月にある調査機関が行った「グラスワインへの意識調査」は、次のような結果となった。Q3の「レストランではワインをどうオーダーをするか」という問いに対しては、消費者は圧倒的にグラスでオーダーすると回答しているのである。この調査結果は、男女150名づつの合計300名で、年齢構成はばらばらだが30歳代が最も多い構成になっている。統計上、300人というのは十分な数といえる。 Q1:ワインを飲む頻度はどのくらいですか? 人数 比率 1:ほぼ毎日 10 3% 2:週4、5日 11 4% 3:週2、3日 24 8% 4:週1日 52 17% 5:1か月に2、3日程度 92 31% 6:1か月に1日程度 53 18% 7:2、3か月に1日程度 33 11% 8:2、3か月に1日未満 25 8% Q2:ワインをどのような場所で飲むことが多いですか?(複数回答可) 人数 比率 1:自宅 244 81% 2:親せき・友人・知人の家 49 16% 3:レストラン 110 37% 4:ファミリーレストラン 18 6% 5:居酒屋 51 17% 6:バー・ダイニングバー 45 15% 7:その他 5 2% Q3:外食時にワインを飲むときにどのようなワインを頼むことが多いですか?(複数回答可) 人数 比率 1:フルボトル 88 29% 2:ハーフボトル 62 21% 3:デカンタ 41 14% 4:グラス 181 60% 5:その他 6 2% では、グラスになると価格が高くなるということに関しては顧客がどう考えているのだろうか。東京駅近辺のあるホテルである。このホテルの2階には「ウィステリア」というレストランがあるが、2003年の10月に大改装を行った。この改装にあわせてグラスワインの展開を積極的に開始したのである。それ以来、ワインの売上が300%増となった。つまり200%アップ分をグラスワインが稼ぎ出した考えることができる。他のアルコール飲料の売上は維持したままである。 同店のマネジャーによると、「これまで何らかの理由によりワインを飲むのに抵抗があった人が、ワインを飲むようになったことと、食前と食後の一杯が余分に出るようになった」と言っている 大阪の梅田に大きなホテルがあるが、ここの「ナイト&デイ」というレストランでは、こちらは販売量が、グラスワインを開始する以前の3倍である。100種類のワインをグラスで提供するようになって、一年を経過する。3倍ということは当然顧客満足度が高まっているからである。ここで提供されるワインは、当然ハウスワインではない。現在行われているかどうかはわからないが、以前はロマネ・コンティをグラスで提供していた。(次号に続く) 自由にご感想をお寄せください。(H) |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||