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Topics&Columns(2004年4月19日) |
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今週は日本のトピックが多いです。 ネットショップとリアル店舗がドッキング! ネットショップの京橋ワイン(http://www.rakuten.co.jp/kbwine/)と、デックファイブ(東京渋谷)とがドッキングしました。 京橋ワインは、バリューワインを消費者に提供するネットショップの雄。デックファイブは、最大400種類のワインをグラスで飲めるという新たな飲み方提案のレストラン&バー。 ドッキングといっても、会社が同じ会社になったというわけではなくて、共同で企画を行っているということです。今回「鮮烈のバリューワイン」特集をやっています。京橋ワインで販売している18種類のバリューワインが、デックファイブで飲め、気に入ったら携帯でオーダーできるという仕組みです。 どんなバリューワインが楽しめるのか?サイトはこちら->http://www.rakuten.co.jp/kbwine/537347/。もともと本数が少ないワインがあるとのことですが、今回の企画は4月末ごろまで。今後もさまざまな特集を組んでやっていきます。 今回は同時に、サザンクロス(東京西麻布)でも、同様の企画を行っています。(H) いかにしてボルドーを救うか 2003年のボルドーについては、さまざまな意見があるようですが、グランヴァンの世界とは別に、厳しいことも検討されているようです。これは11日付けCNNが報じたもの。 【要約】 ボルドーワインの売上は、1998年の640百万リットルから2003年には570百万リットルまで減少しており、CIVB(Interprofessional Council for Bordeaux Wines)によれば、今年は更なる売上の現象が予想されるとのことで、9000の生産者のうち5〜10%は、深刻な状況にあるという。 ボルドーワインの60%を消費するフランス人は、健康上の理由ということで次第にワインを飲まなくなっている。一方海外市場でも、ユーロ高と、消費者のテイストに合わせた海外からの高品質のワインとの競争状況にあり、売上が減少している。 CIVBによれば「畑を閉じるというのは、それ自体が目的ではなく、あくまで品質向上のための策の一つ」とする。これまでタブーであったテーマである、低品質のワインが大手流通と海外に販売されているということについても議題にあがったという。さらには、もはや存在しないシャトーのラベルを廃棄することや、生産地に限定してボトリングするべきという提案もなされた。 ボルドーの再出発に向けて、いくつかの方向性が出た。トレンドをウォッチするための経済観測所を設けること。悪天候などの不測の事態に備えるバッファ機能の設置。「ワイン観光」業の開発を積極的に行う。などである。 重い腰があがりましたね。「いけてない」バルクワインが無くなることを望みますね。日本の大量生産ブランドワインには、ボルドーから流れてくる低品質のワインも使われていることは皆さん周知の事実。ボルドーからすればいいビジネスのはずです。そこに、生産者側自ら切り込んでいくという姿勢は、非常に評価できます。以前、シラーをシラーズと表記してよいという話もありました。過去の栄光のノスタルジーに浸っている場合ではないということなのです。日本は大丈夫ですか?(H) 丸藤ワイナリーの「蔵コン」〜小室等 4月17日、勝沼の丸藤ワイナリーに行ってきました。実に6年ぶりの訪問でした。ここ丸藤ワイナリーでは、毎年「蔵コン」と称して、アーティストを呼んでコンサートをやります。そしてこの蔵コン、今年で何と17年目。勝沼でも伝統イベントの一つとなりました。私は、公共の交通機関を使ったのですが、タクシーの運転手さんが、「勝沼としてはオフ・シーズンだけれども、この日ばかりはちょっと台数を増やしている」という程です。 この日、大村さんが招待したアーティストは、小室等。なつかしのフォークの大御所。約200人の少ない聴衆でしたので、「4時25分の電車に間に合うようにしましょう」といったような、その小室と聴衆とのやり取りや、「上を向いて歩こう」を一緒に歌うなどもごく自然な感じでした。わたしにとっては、ギター一本にキレのある透明なスリーフィンガーのサウンドに、夢と苦悩を、朗々と、しかししみじみと歌いこんでいくというスタイルは、30年前と一切変わることがありませんでした。30年前の在りし日が懐かしくも思い出されましたが、今のポピュラーとの余りの違いに、「クラシック名曲」という感じもしました。1890年設立の丸藤ワイナリーと小室等が重なって、ジャパニーズ・クラシックなイベントでした。 この日勝沼は、非常に暑く、皆さん外では半そで姿でワインと食事を楽しみ、セラーではコートを着て小室を楽しみと、忙しかったようでしたが、いろいろな皆さんの協力で、そしてこじんまりと開催されるこの「蔵コン」には根強いリピーターも多く、楽しんでいらっしゃるようでした。また来年も多くの人がここに戻ってくるのでしょう。 英語のレポートはこちら。(H) パーカーとジャンシスのバトル ロバート・パーカーとジャンシス・ロビンソンという世紀の評論家の対決。2003年のプリムール発表に際してのシャトー・パヴィの評価についてです。 【要約】 ロバート・パーカーは、ワイン・アドヴォケイトを出版するまでボルドー・プリムールのテイスティングについては沈黙を保つのだが、今回は、ジャンシス・ロビンソンの2003シャトー・パヴィに対しての評論にたいして噛み付いた。 「ばかげている」というのがロビンソンのシャトー・パヴィに対しての評論であった。実際にはこう書いている。「完全に食欲をそぐ過熟したアロマである。なぜ?ポートワインの甘さ。ポートはドウロが産地としてベストである、サンテ・ミリオンではない。つまらないグリーンの印象のボルドー赤ワインより、ジンファンデルの遅摘みを思わせるばかげたワインである」と評論し、そして20満点の12ポイントとした。 これに対してパーカーは、「ジャンシスの評論のような味わいは全くなかった。仮に彼女のコメントが正確であるならば、ジェラール・ペルスが造ったパヴィ全部を汚くののしっていることと一致するし、ボルドーのXXXな反動主義者のコメントを反映する」と述べている。 ロビンソンは、ジェラール・ペルスに対しての個人的な目論見があるというどんな噂ももみ消そうとしている。そこでテイスティングはブラインドで行われたことを強調し始めた。「周りに人がいましたよ」 パーカーは掲示板でこれをさらに打ちのめす。「この場合、彼女は何を試飲しているか知っていたはずだ。パヴィはアンティークなボトルを使った唯一のプルミエ・グラン・クリュだったのだ。カバーがかかっていたとしても、(白の中の)黒い羊と同じように際立ったはずなのだ」とした。 パーカーは、パヴィに対しては高いスコアをつけるだろうというのが大方の予想である。「パーカーはパヴィは好みだろうし、非常に高いポイントをつけるだろうと皆思ってますね」と英国のワイン商ファー・ヴィントナーズのスティーブン・ブロウェットは語る。 当誌のジェイムズ・ローサーMWは、5ポイント中の4をつけた。ポートスタイルであるといいつつも、「スタイルの問題だと思うのです。確かにボルドーのスタイルではありません。非常にリッチです。しかし12/20というポイントは正当化できないでしょう。というのも「受け入れがたい」という意味です。つまり欠陥ワインということですよ」 ワイン・スペクテータのジェームズ・サクリングは95-100ポイントをつけた。 La Revue de Vin de France
のティエリー・ドゥソーヴは、大陸間でワインに対しての姿勢の差があることを否定し、ロビンソンは悪いサンプルか、個人的な目論見があったかどちらかと述べている。「正直2003パヴィはすばらしいです。実際われわれは数回テーストしたのです。サンプルのいくつかにはえらく状態が悪いものもあったのです。このワインを好きになれない人はまずないでしょう。ペルスはボルドーにもどこでも敵が多いのですよ。テイスターにもそういう人がいるでしょう。多分ワインというよりも、その人が評価されたのではないですかね」 さて、これは4月14日付けのデカンターが載せたもの。パヴィは美味いですよ。完璧なまでのプロポーションは、当時有名だった女優をイメージして、デックファイブのリストの中でコメントしました。飲んだ皆さんは「まさに!」という評価でした。 で、15日にジャンシスが自分のウェブに書いたコメントが次の通りでした。 【要約】 パーカー氏は、私が2003年パヴィが気に入らなかったという事実が気に入らないのです。そして様々な言葉遣いで私の意見を攻撃しています。繰り返しますが、評価は客観的です。私は自分の意見を述べてはいけないのですか?多分パーカーさんと同じ意見の時だけなのですか?そうでないことを望みます。 パーカー氏は、テイスティングノートで、私がウソをついたとも示唆しているのです。「『知らないで』としたのはおかしい。そう、ブラインドでテーストは誰でも出来る。しかしパヴィはアンティークなボトルを使った唯一のプルミエ・グラン・クリュだったのだ。カバーがかかっていたとしても、(白の中の)黒い羊と同じように際立ったはずなのだ」 私がテーストしたパヴィのカスク・サンプルは、特段重くもなかったし、そうだと気がつくこともありませんでした。それにカスク・サンプルが販売用のボトルに入っている理由もないでしょう。非常に重いボトルに気がついたワインはありましたよ。パヴィ・デセスでした。これもペルス氏が造ったワインですし、スコアはパヴィほど悪くありません。 それから、1998年のパヴィについて「汚くののしった」ことはありません。質問:汚くののしるということとテーストの評論の違いは何ですか?回答:前者は世界で最もパワフルな(人物の)舌に響かない。後者は響く。 あそうだ。大西洋の右からジンファンデルにもどらないと・・・ ジャンシス 【要約終わり】 いやはや、ほとんどタブロイド版ワイン業界をネタにする地に落ちたバリックヴィル。でもこの行方、面白いですね。(H) 今週の日本のワイン ルバイヤート甲州樽貯蔵2003、甲州100% 言わずと知れた丸藤ワイナリーの定番です。土曜日に味わったワイン。正直いつものこのワインは、私には樽からのバニラのフレーバーが強すぎますが、2003年のこのワインは、そういった樽からのフレーバーと、酸味とわずかな甘み、そして中程度の酒質のバランスの取れた、優しい雰囲気です。カジュアルなバリューワインを地で行くワインです。価格は2100円前後と思います。写真は2001年のもの。(H) 今週のワイン ドメーヌ・ボワ・ド・ブルサン、シャトー・ヌフ・ド・パプ 2000 シャトー・ラヤスの再来と感じました。評価のポイントは、赤い果実とハーブの豊かで強いアロマと、フレーバーのとてつもない複雑さ、そしてテーストのフィネスです。これまで2000年ヴィンテージのワインも数多く飲みましたが、非常にクラシックで最も深い安堵と感動を覚えたワインです。パーカーワインではありませんが、パーカーさえも「手が届かない」というワインらしいです。価格は6000円程度と思います。セパージュは-65%
Grenache, 15% Syrah, 15% Mourvedre, 5% Terret Noir,
Muscardin,
Picpoul。来週はこの造り手をご紹介しましょう。(H) |