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Topics&Columns(2003年9月1日)
わたくし、先月脳腫瘍の手術をしてしばらく入院し、健康の大事さを改めて実感した次第です。まあ、これまで「健康のためにワインを飲む酒飲みはいない。私は健康など考えてのまない」と言い続けてきたわけですが、ここに来て、まさに手のひらを返すように考え方を変え、ちょっと健康を考えて酒を飲まねばならないかなと思っている次第です。健康そのものも重要ですが、頭を開けるだの、おなかを開けるだのという手術は金がかかるのですから。ちょっと気をつけるだけでロマコン数本の代金分が、本当にロマコンに行くのか、手術代に行くのかということですからね。皆さん健康にはご注意されたし。
さて、がんを予防し、さらに抑制する機能を持つポリフェノールの一種として「レスベラトロル」という名が最近さまざまなウェブ、雑誌でも取り上げられるようになってきています。このレスベラトロル、ブドウの種や果皮、ピーナッツ、大豆に多く含まれていますが、さらにこのレスベラトロル、細胞の老化を抑える働きを持つかもしれないということがわかってきました。こちらを参照ください。http://www.newsday.com/news/health/ny-hsred263429193aug26,0,4981749.story?coll=ny-health-headlines、もしくhttp://www.cbsnews.com/stories/2003/08/25/earlyshow/contributors/emilysenay/main570074.shtml(いずれも英語版、8月26日付け)に簡単な報告が載っています。
ワインという飲み物は、それはそれはディオニソス(エジプト)やバッカス(ローマ)の時代から王侯貴族が「若さを保つため」「健康のため」ということでワインを飲んできたわけですが、紀元2000年を過ぎてようやくその裏づけがなされるかもしれないというところに来たというわけです。いやー、またブームですかね。
提案!究極のレスベラトロル料理というのはいかがでしょう!ワインとピーナッツか、大豆をあわせるというやつ。ありえるのではないでしょうかね。通常ツマミとして口にするピーナッツをワインのつまみにってのもなきにしもあらずですが、調理すればいかがでしょうか。例えば単純にあわせて煮てしまったら・・・と思って探したら次のURLになんと「落花生の赤ワイン煮」が紹介されてました。http://www.topworld.ne.jp/tw/ainet21/health9a-rest1htm.htm どうぞ参考にしてみてください。このページにはレスベラトロルの機能も紹介されてます。(H)
コーヒーとワインの相関関係
8月25日付けのシリコン・バレー/サンホセのビジネスジャーナルからです。
【要約】
ナパにあるWine
Visionがおこなった調査では、ワイン専門家が好むフレーバーを生理学的に受け付けない人間は、65%にも達するという。
このグループは、「苦い」味覚に敏感で、コーヒーにクリームや砂糖を入れる傾向がある。そして多くは女性であり、ドライな白ワインや赤ワインの強いフレーバーが苦手だ。コーヒーをブラックで飲むのは、男性に多く、ワイン専門家が選んだドライな白や赤ワインが好きなことが多い。
ワイン・ヴィジョンのオンラインにようる消費者調査は、まだ初期段階であるが、アメリカでこれまでおこなわれた調査では最大のものだと設立者の一人であるDavid Freed氏は語った。
このフレーバーの嗜好調査によって、どうして多くの専門家が薦めているワインに消費者がそっぽを向くのか、という事例を説明できる、とFreed氏のグループでは考えている。「ワインは消費者が自分のテースティング能力を信じることができるようなやりかたで、提示されて売られなくてはならない。ワイン専門家は人の嗜好というものを軽視すべきではない。消費者の多くが甘く、マイルドなワインを好んでいるという事実をよくわきまえるべきだ。これは感覚の問題であって、テースティング能力の問題ではない」とワイン・ヴィジョンの取締役の一人でマーケティング・コンサルタントでもあるTim
Hanni氏は付け加えた。
要約終わり
周りを見回してみると、プロフェッショナルでない女性でも、甘くないワインが好きな人は多いと思うんですけど・・・。統計的に見ればこうなります。統計というのは老若男女すべてを一緒くたにしますから。(N)
女王陛下の泡
アメリカ、ピッツバーグのLifestyle.comというサイトの8月28日付けにでていた話題です。
要約:
イギリス王室は、最近のきびしい財政引き締めで数ドルを節約するために、大きなレセプションで出すスパークリング・ワインをシャンパンからMumm
Napa Cuveeに変えた。
これはバッキンガム宮殿のワインおよびスピリッツの公費が152000ドルから141000ドルに下がったという報告が6月に明らかになったことでわかった。
「皆さん、宮殿でのレセプションにおいでになると、その場の雰囲気と女王陛下に会えるというそれだけで興奮しておられて、グラスに鼻を突っ込んで、クリュグなのかボランジェなのかと味わっておられる方はいません」と女王の財務担当のAlan Reid氏はロンドンのFinancial Timesに語った。
変更の経緯については明らかにはなっていない。「ワインについてのコメントは私的なものなのでおこないません。ワインの銘柄が明らかにされるのは、メニューを配るような公式の晩餐会の場合だけです。」もちろん、例えばロシアのプーチン大統領との晩餐会のような席では、一本(マグナム)115ドルもするようなルイ・ロデレールのようなワインも供される。
Mummを採用したというのは決して質を落としたというわけではない。「我々はつねにバリューの高いものを探しています。質のいい君主国家を目指しているようにね」とReid氏はインタビューに答えた。
アメリカのAllied Domecq WinesがMumm Napa ValleyとフランスのG. H. Mumm Champagneの親会社だ。多くのシャンパンハウスがカリフォルニアでも生産している。ローカル・ストアでMumm Napa Valleyなら約20ドルで手に入る。
なんにしてもMumm Napa Valley側は酔いごこちだ。「これは最高の栄誉の一つだと考えています」とMumm Napa Valleyのスポークスウーマン、Megghen Driscolは語った。「食器は同じでなくても、中身が一緒だと考えただけでロマンチックなことだわ。」
要約終わり
ワイン代は15万ドル(約1800万円)ぐらいで、100万あまり削減するだけでこんなニュースになるんですね。日本の皇室や外務省では、そういった細かな節約というのをやっているんでしょうか、見習って欲しいものです。(N)
テトラパック入りワイン登場
先日、フランクリン・エステート社の缶入りワイン登場の話題を載せましたが、今度はテトラパック入りワインの登場です。8月26日付けBeverage.comが伝えました。
要約:
250ml入りの入れ物でマッジー・バレー社のワインが登場する。バーベキューとかピクニックに最適なばかりでなく、フードサービスセクターにとっても理想的なフォーマットかもしれない。
マッジー・バレー社のティム・スミス氏は、「英国では22.3%の市場をオーストラリア産ワインが占めているが、これを維持するためには何かしら興味を引き続ける要素が必要だ。新たに差別化されそして機能化されたパッケージングというのは一つのやり方だと信じている」と述べる。
最初に登場するワインは、シラーズとシャルドネ、そしてヴェルデホ、シラーズ・カベルネと続く。ワインはシドニーの西200マイルにあるマッジーで生産されるワインで、今やオーストラリアの6大産地の一つとして数えられる産地である。
「マッジー・バレーのシラーズは、十分な果実感と骨格を備えたソフトで飲みやすいワイン、シャルドネは熱帯果実の風味を備え酸味とバランスし、適度なフィネスを持っている」とスミス氏は語る。さらに、英国市場でカートン入りワインを売り出すという判断は容易ではなかったとしながらも、
「酸素を完璧に遮断することで品質の劣化を防ぐことができ新鮮さとフレーバーを保つことが出来る。このようなパッケージングで消費者に対して強くアピールすることが出来るだろうし、棚のスペースも十分に確保できるだろう。1.5杯のワインということで、キッチン、冷蔵庫、ギャリー(訳注:飛行機で使うカート)などに簡単に保存できるし、ガラスではないのでパーティ、ピクニック、バーベキューにも持ち運びが簡単、さらに環境にもやさしい」と述べている。
マッジー・バレーの750ccボトルはスクリューキャップがついている。
要約終わり:
英語ではテトラ・プリズマ・カートンTetra Prisma cartonと行っています。4つの頂点を持つということなのでテトラ・パックとしました。
まったく伝統に浸りきった産業に見えても、こうやって世の中どんどん進んでいきます。何でもそうですが、あるものが変わらないのは、まず業界内の物理的要因、そして心理的な要因です。通常ならば、利便性あるいはCS、広い意味での経済的な利益で変わっていくというのが世の中ですが、ことワイン業界の場合、文化的・儀式的な必要性から派生した心理的な要因が大きく、「こうあるべき」というのが業界と消費者の間に広く大きくはびこっているわけです。スクリューキャップといい、このテトラパックといい、果たして「見えざる怪物(心理)」とどう戦うのか・・・しかし最後は「見える報酬(利益)」が勝つのだと思うなあ。例えばレコードからCDになったように。そして手紙がメールになりつつあるように。(H)
EUの名称保護リスト
何度か話題にしていることですが、シャンパンに始まった名前をめぐる主権争いはEU全体に拡大しています。EUは8月28日に、勝手に使われたくない地名や名称のリスト、41項目を発表しました。国際的な貿易協定の中でこれを保護するように申し入れるものです。8月28日付のAP通信からです。
要約
EUは41項目のリストを提案した。例えば、シャンパーニュ、パルマ・ハム、ロックフォール・チーズなどは、もともとのヨーロッパの輸入品以外には認めないというものだ。
「第三国による乱用がこれらEUの伝統産品の評判を貶めており、消費者を欺くものでもある」と、EUの貿易コミッショナーであるPascal Lamy氏はインタビューに答えた。
来月、メキシコのカンクーンでオコアなわれる貿易協議では、これら名前を保護するよう求めるものとみられている。28日に発表された41項目は、現在乱用が著しく、早急な対策が必要だと思われるものであり、最終的には約600項目を考えているという。さらに、来年5月にEUに参加する予定であるキプロス、マルタ、そして東欧8カ国のものも上乗せされるだろう。
こういった動きは何もEUに限ったものではない。インドは「ダージリン」、スリ・ランカでは「セイロン・ティー」、グアテマラの「アンティグア・コーヒー」、スイスの「エティバズ」チーズなどだ。
だが、EUのこうした動きは米国やラテン・アメリカの一部の国の反対を受けるだろう。「これは保護主義ではなく、公平さを求めるものだ」とEUの農業コミッショナーであるFranz Fischler氏は応えた。「例えば、カナダではパルマ・ハムという商標が誰かに登録されているために、本物のパルマ・ハムが売ることが出来ないなんていうのは、どう考えてもおかしい」と氏はいう。
最近の二国間協議では、EUはこの問題に厳しい態度で臨み、南アとのあいだでは、ポート・ワインとシェリー、チリではシャンパーニュとブルゴーニュというブランドを撤回させることに成功した。
90年におこなわれたアメリカとの協議では、スコッチ・ウィスキーとコニャックという名称を使わない代わりに、EUではバーボンとテネシー・ウィスキーという名称をアメリカ製品だけに限るという合意がなされた。
だが、EU内部においてもこの問題が争われている。デンマークとギリシャは「フェタ」チーズをめぐってすでに7年間も係争中だ。
41項目は以下の通り:
Wines and spirits: Beaujolais, Bordeaux, Bourgogne, Chablis, Champagne, Chianti, Cognac, Grappa (di Barolo, del Piemonte, di Lombardia, del Trentino, del Friuli, del Veneto, dell'Alto Adige), Graves, Liebfraumilch, Malaga, Marsala, Madeira, Medoc, Moselle, Porto, Ouzo, Rhin, Rioja, Saint-Emilion, Sauternes, Sherry.
Cheeses: Asiago, Comte, Feta, Fontina, Gorgonzola, Grana Padano, Manchego, Mozzarella di Bufala Campagna, Parmiggiano Reggiano, Pecorino Romano, Reblochon, Roquefort, Queijo Sao Jorge.
Other products: Prosciutto di Parma, Prosciutto di San Daniele, Proscuitto Toscano, Safron de la Mancha, Jijona y Turron de Alicante, Mortadella Bologna.
要約終わり: