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Topics&Columns(2003年8月25日)
フォア・グラは動物虐待
8月22日付けのサンフランシスコ・クロニクル・オンラインからです。
【要約】
最近、フランス料理のエリートシェフが、フォアグラをメニューに載せているという理由だけで過激な抗議者たちの暴力を受けた。Aquaのシェフ、Laurent
Manrique氏の車や自宅、そしてソノマにあるフォア・グラ・ショップが襲われた。
同僚のシェフたちは一様にショックのようだ。メニューをつくるのも政治的なものになりつつある。多くのシェフは、抗議の意味でもフォア・グラはメニューからはずさないというが、中には、環境問題や自然保護の観点でメニューを見直さざるをえない、とコメントするシェフもいる。
サンフランシスコの金融地区にあるPalio d'Astiのシェフ、Dan Scherotter氏は、「ピューリタン的なジェスチャーには反対だね。何を食べるかといった問題、中絶、言論などは自由だ。」彼は以前、やはり保護団体から子牛の肉をメニューに載せているということで抗議の手紙をもらったことがある。
だが、JardiniereのTraci Des Jardins氏は、とりあえずフォア・グラをメニューからはずして様子をみるという。次に狙われるのではないかという恐怖からではなく、彼女が95年にフォア・グラ農場を訪れたときにみたあひるたちのイメージ今でも頭から離れないからだ。
フォア・グラは肝臓を太らせるためにえさをたくさん与えて育てる。そして最後の2週間は、口にチューブを差し込んで無理やりえさを食べさせる。そのプロセスは水鳥たちが旅立つ前に自ら食料を飲み込むという自然の詰め込みシステムをまねているものだ。
FBIManrique氏と彼のパートナー(セントラルバレーにフォア・グラを育てる農場を経営している)に対するはドメスティック・テロリズムとして、警戒している。
ここ数週間、活動家たちはかれの家や車にスプレー・ペイントで「フォア・グラは動物虐待だ」という文字をかいたり、Manrique氏の家族の生活を記録してビデオを贈りつけて「おまえを見張っている」という脅しをしている。9月に開店予定の店にも押し寄せ、警察によると60000ドルに相当する被害を与えた。
何をメニューに出すかということが、これほど政治的なことに発展するというにやはりシェフであるLarry Bain氏は驚いている。食材の中で政治的、環境的要素を考えて比較的簡単に代替できるものはある。たとえばより人道的な飼育方法をとっている農場から豚肉を仕入れるとか、乱獲が問題視されているカスピ海のキャビアを使わずにサクラメント川のキャビアを使うなどだ。だが、フォア・グラは何も代替できない。フランス料理の中心的食材である。
フォア・グラはフランス料理の定番ではあるが、ここカリフォルニアでこれほどポピュラーになったのは90年代に入ってからである。ドットコム・ブームにのって金に糸目をつけないようになってからだ。フォア・グラはいまやなくてはならないアイテムであり、客もそれを期待しているという。店側からすれば、高級食材であるフォア・グラをそう簡単にはメニューにはずしたくないという台所事情もある。
しかし最近では、政治的な動きや環境的な問題に取り組まなくてはならなくたっている、とどのシェフも感じているようだ。
【要約終わり】
私は動物愛護精神はあまりもちあわせていませんが、フォア・グラは確かに虐待かもしれないと思ったりします。アレクサンドル・デュマの「料理大辞典」の中で、動けないようにするためにみずかきを釘付けにしたり、外界に気をとられないよう両目をくりぬく・・・・などなど。今ではそんなことはしないようですが。ちなみに、デンマークの生協や大手スーパーなども店頭からフォアグラを撤去することを決定したそうです。フォア・グラも今のうちに食べておくべき?
ヨーロッパの異常気象
日本は冷夏、ヨーロッパは40度以上の熱波が続いたこの夏。飛び込んでくるニュースはそれに関連するものが多かったです。たとえば、原子力発電所が自動停止機能が働く50摂氏50度にあと2度のところまで達したり、酸素不足懸念から車のスピード制限までおこなわれている(ガーディアン8月5日付け)など。しかし、唯一ワイン業界だけは、うはうはだそうで・・・・。
各メディアで報じられたニュースですが、そのなかからヤフーの8月6日付けのものを要約でお知らせします。
要約:
この夏はワインメーカーたちに1947年を思い出させた。この年のムートンはエキゾティックでフルーティー、ドイツのリースリングのシュロス・ヨハネスベルグ・ゴールドラックは生き生きとしてデリケートだった。
アメリカでここ数年人気が高まっているドイツのリースリングに期待が集まっている。「ブドウのできはすばらしい」とHessische StaatsweingueterのLoeffler氏がコメント。
彼の畑のブドウは根を深く張っているので熱波の影響はむしろいい方向で働いており、害虫などにおかされずにすんでいるという。
「こういった気候の年はいい感じなんだ」とボルドーを拠点に活動するプロデューサーであるDiane Flamand氏は1961年、89年、90年を思い出しながら語ってくれた。自然の甘みが強いということは、砂糖を醸造過程で足す必要がないということでもある。甘みが強い、ということは水分がないということの裏返しでもある。つまり、生産量が少なくなるのだ。
ヨーロッパでの一般的な評価は、「収穫量が少なく、品質の高い」ヴィンテージだということである。どの国でも、ワイン生産者にとっては望ましい事態だととらえられていて、ワインが高値で売れるものと期待している。
ただ、秋の天候しだいでまだわからない。その犠牲になるとしたらボルドーのカベルネ、メルロー、リースリングなどだろう。もし9月に湿度が高くなれば、おおくのブドウが腐ってしまったり、台風などでブドウが傷つく可能性もある。
だが、シャンパーニュ地方の自信だけは絶大だ。「今年のこれまでのすばらしい気候によって育ったブドウの成長度は、たった1ヶ月の湿度の高い8月によって壊されるほど柔なものではない」とシャンパーニュのワインメーカーであるArnaud Descotes氏は語った。
要約終わり
次のニュースにもあるようにヨーロッパのブドウ業界はてんてこ舞いのようですね。
ボジョレーの収穫
今年の記録的な熱波によって、ボジョレーは8月中旬から収穫をはじめています。ガーディアン紙の8月17日付けからです。
要約:
ボジョレーでは8月中旬から収穫がはじまった。数週間、40度以上という異常気象が続いたあと、パリではまるで秋が来てしまったかのように畑には枯葉で道が埋もれてしまったが、「今年の夏は子々孫々まで語り継がれるだろう」とChateau
de PizayのディレクターであるPascal
Dufaitre氏は摘んだばかりのブドウの果汁を品質チェックのために絞りながら語った。40度という気温が続いたことで水分はほとんど蒸発してしまっている。
歴史的に見ると、こんなに早く収穫が始まったのは、1893年の8月25日である。今年、Dufaitre氏は10日前になってはじめて、今年は1ヶ月も収穫を早めなくてはならないと気づき、急遽、イタリア、ギリシャ、アルメニア、イギリスのピッカーたちが呼び集められた。
銀行が休みとなる8月15日がフランスの休暇シーズンのピーク時であり、このときは通常、農民でさえ収穫前の休暇をとることもあるのだが、今年は誰も休んでいるものはいない。地元のパン屋や仕出し業者も労働者たちに食料を供給するために休暇を短くして戻ってきているし、ラボのアナリストたちも品質管理を徹底するために休暇どころではない。今朝の朝6時には70人の収穫チームすべてが働いていた。
「このブドウは憶えている限りでは、今までで一番甘い」と毎年収穫に参加しているEstelle Forest氏。「だが仕事はいつもよりずっと簡単さ。なにせ、ほとんどの実が落ちてしまっているからね。」
Dufaitre氏は楽観的だ。「収穫量はずっと少なくなるだろう。春の霜でやられなかったが、熱でやられたよ。だがフレーバーは最高だ。」
ワインメーカーたちは、イラク戦争でアメリカからの注文が減ったことや、新世界ワインに押されて売上は低迷しているが、このヴィンテージで持ち直せるのではないかと期待している。
だが、今回の異常気象を喜んでいる農民は、ワイン関係者だけだ。(以下、省略)
要約終わり
ちなみにナパでも収穫が始まったようです・・・。
イギリスのワイン
通常なら歯牙にもかけられないイギリスのワイン、以前もお伝えしたことがありましたが、このまま異常気象が続くと立派なワインの生産地となるのではないかといわれていました。そのときはまさか、と思っていましたが、こう異常気象が続くと本当になる日も近いのかもしれません。8月5日付けBBCオンラインからです。
【要約】
これまで2002年がイギリスでは最高のできだと言われてきた。天気のいい春が続き、夏も暖かく、晩夏に雨もなく、秋が早くきたことなどによるものだ。しかし、今年はそれを勝る気候である。乾燥して天気のいい日が続いている。
KentにあるDavenport VineyardsのWill Davenport氏は、「ことしの夏の気候はブドウにとって最高のものだった」と語った。「うちのブドウは地中海地方の品種で、今年の地中海気候にぴったりなんだ。これ以上のことはないね。豊作といっても収穫量が多いわけでなく、品質がいいんだ。」
DevonのSharpham VineyardのTom Hayward氏は、「まだこれから天候がどうなるかわからない。天気は変わりやすいからね」と慎重だ。
イングランドおよびウェールズには400のワイナリーがあり(訳者注:以外に多い!)、100ヘクタールのブドウ畑がある。そのほとんどは南東イングランド(主にKent)、そして南西に若干、ウェールズにも少しある。
主な品種はシヴァル・ブラン、ライヘンシュタイナー、ミュラー・トュルガウであり、続いてバッカス、ピノ・ノワール、シャルドネとなっている。
要約終わり
ニュージーでもフィロキセラ!
ニュージーランド8月5日付けSunday Star Timesというオンライン新聞からです。
【要約】
最近、フィロキセラが見つかったネルソン地方では、170ヘクタールのブドウ畑がフィロキセラのために植え替えが必要になるという。コストは224万ドル(NZ)かかる。
フィロキセラは1890年代にオークランドで見つかり、その後ニュージーランドに徐々に広まっていった。マールボロ地区に着いたのは1980年代後半で、当時ブドウの木はほとんどが接木されていなかったために大打撃を受けた。
被害に会わないためには最初に植えるときにアメリカ種に接木をしておけばいいいのだが、これだと10倍のコストがかかるのだ。それに自分のクローンにあった接木が成長するまでには時間がかかり、待たなくてはならなかったりするからだ。
昨年のデータでは、ネルソン地区の総栽培面積610ヘクタールのうちの170ヘクタールのブドウは接木されておらず、フィロキセラにやられてしまう可能性がある。しかしそのコストを負担できないワイナリーもいる。
【要約終わり】