Topics&Columns(2002年11月11日)

 

アメリカが輸入制限?

要約:
アメリカの下院はHR5385という法案を可決しました。これはワインの輸入制限法案で、アメリカ国内に入ってくるワインは「所定の手法」によってハンドリングされていなければなりません。ワインには分析結果が添付されなければなりません。

ワイン・インスティチュートのグレイディ・ホリウチ氏は「彼らがわれわれに要求していることを、われわれもやろうと言うだけのことです」

EUとアメリカのワイン産業における貿易不均衡ははなはだしく、アメリカは2億95百万ドルしか輸出していませんが、EUからは17億ドルのワインがアメリカ国内に入ってきています。アメリカは過去数年間に渡ってEUに対して、「ワイン醸造における相互受諾合意」への参画を求めてきています。この合意には既にカナダ、チリ、オーストラリア、NZ、南アなどが参画しています。これは、相手国の生産基準を認めるという内容で、輸入の制限を課さないというものです。

ホリウチ氏によれば、この法案は2004年1月までは発効されるものではないとの見通しでEU側には十分な時間があるとしています。

カリフォルニア州メンドシーノのフェッツアー・ヴィニヤードではEUの基準を満たすために自社でラボを持っています。カレン・マンガン氏によれば「EUは様々な要求を課してます。それにシッピングごとにアルコール、酸度、その他の分析結果を報告する義務があります。

インポーターのリック・サジベル氏は、レア物で高級なワインを輸入していますが、この法案によってビジネスは出来なくなるだろうとしています。例えばEUで1500ドルで手に入れ2000ドルでアメリカ国内で売る1961年のシャトー・ラトゥールなど、検査のために一本あけなければならないという事になるためです。
要約終わり:

インポーターがデータを作成しなければならないとなると輸入ワインの価格は上がりますよね。高くなりすぎたカリフォルニアワインに価格をあわせるため?あと、日本もやっていますよね。分析結果の提出・・・流用できるデータはあるんではないでしょうか?どうなるでしょう。(H)

アルコールは高い方がいいのか?

最近はワインのアルコール度数が高いですよね。口につけた瞬間に「こりゃ高い!」というワインも少なくない。ボルドーワインはかつては12.5%と大方決まってましたが、最近は13%を越えるワインも少なくない。ワイン全体のバランスだということでしょうが・・・逆浸透圧によってアルコール度数を下げるということをカリフォルニアの600の生産者は行っているとか。ブドウをぎりぎりまで熟成させることで、フレーバーをフルに引き出そうとするのはどこの世界でも変わりませんが、カリフォルニアでは糖度が高くなりすぎるのです。

参考にしているのは11月6日のサンフランシスコ・ゲイトなのですが、この記事によれば「アルコールはバランスが良いときには、甘みとソフトさを与えるが、バランスが悪いときには舌とのどの奥が熱くなる感じを与える」と書いています。確かにそうですよね。

あとこの記事では、アメリカらしいといいますか、高いアルコール度数の問題点の一つとして、アルコールのカロリーにも触れていて、アルコール度数8%の4オンスの量のリースリングは約80カロリーですが、14.5%のシャルドネだと、約100カロリーになり「重量ウォッチャー」には評判が良くないということを書いています。それから料理との相性の問題もある、つまり料理がスパイシーになりがちだということも書いています。

ただアルコールを後で下げるということよりも、より自然に糖度が上がらないようにするためにということで、モンダヴィのウッドブリッジや、ロング・メドウ・ランチ、ベンジガーなどは、木々をうまくコントロールして、より早くブドウが熟成するようにしているようです。(H)

67点ワインvs.100点ワイン

67点ワインを飲みました。ドメーヌ・シュヴァリエ1982年もの。ワイン会で私が出したものです。最初にあけたときは、まさにグラーブの砂ぼこりのフレーバーしかなく、熟成を過ぎた感じでしたが、一時間もしますと、どっこい「生きてるぜ」という印象のフルーティさが出てきて、これが67点か?と思えるワインでした。全員の印象も同じでした。

ちょうど一月ほど前に100点ワインの1990年シャトー・モンローズを飲んだときは渋みも取れ、ハーブ、なめし皮、ロースト、オレンジの皮、熟成香などが入って、非常にバランスのよいものでしたが「100点ねえ?」の印象はぬぐえませんでした。1年前に飲んだ1982年のラトゥール(100点)、ムートン(100点)も、熟成感以上の感動はあまり・・・。

パーカーポイントねえ・・、と思うこのごろです。私にはパーカーが凝縮したパワフルなワインが好きだという思い込みがあるからででしょうかね?ボルドーに関しては、今となっては1982より1983の方がはるかに「パーカーらしい」ワインのような気がする。皆さん、熟成したワインに関しては、彼のポイントはどうですか?使えますか?(H)

イスラエルに進出するカリフォルニアのカリスマ・ワインメーカー

ちょっと前のニュースですが、先週チェックした中にあったので紹介します。

要約:
10月11日、イスラエルのワイナリーであるゴラン・ハイツ・ワイナリーのCEOであるブレイヤー氏はゼルマ・ロング女史(元SimiワイナリーのCEO)をワイナリーの特別コンサルタントに任命したと発表した。「ゼルマは、このゴラン・ハイツ・ワイナリーがこれまでに達成したクオリティー・レベルをさらに向上させるために必要なテクニカルな面についてのアドバイスを有効かつ効率的に導いてくれる人物だ。」とブレイヤー氏は語った。

カリフォルニア生まれで、UCデイヴィス出身のヘッド・エノロジストであるヴィクター・ショエンフェルド氏も、「ロング氏ほど幅広い知識と経験をつんだ人物はあまりいない。われわれはインターナショナルな経験を持っていると同時に、いろいろな規模のワイナリーを見てきた人物を探していた。」

ショエンフェルド氏は1992年から現職にあり、ゴラン・ハイツ・ワイナリーのチーフとして「ヤルデン」を国際的なブランドに育ててきた。ヤルデンは、ワインスペクテーターの2001年のニューヨーク・ワイン・エクスペリエンスでも数々の賞をとっている。「規模の拡大はほどほどに、われわれの究極の目的であるテロワールにそった質の高いワイン造りを維持する範囲で行っていく。ゼルマはこの点でも助けてくれるだろう」としている。

ロング氏は、すでに今年の9月からゴラン・ハイツ・ワイナリーのコンサルティングを始めた。ショエンフェルド氏が彼女にイスラエルの印象を尋ねると、ブドウを育てるのに非常にすぐれた土地であることに驚いたという。「ゴラン・ハイツは、1300フィートから3900フィートの高原にあり、全体的に冷涼であり、冬に雨が降り、地中海性の気候で夏は乾燥している。火山活動のなごりと見られるごつごつした岩や赤い土が土壌に混じっており、質の高いワインを生み出す可能性を秘めた土地だ。」

ロング氏は、1970年代にロバート・モンダヴィで働き始めた後、ソノマのSIMIに移った。ここで新しいワイナリーを作り、数々の賞を獲得するワインを生み出したことでCEOにまで上りつめたが、最近、引退し、夫であるドクター・フィリップ・フリース氏と一緒にZelphi Winesを立ち上げた。

Zelphiの事業の一環として、南アのVilafonte Vineyards/Simunye Winery、ドイツのNahe地方のSibyl Wineryと提携している。また、最近ではコンサルタントして、カリフォルニアのGundlach Bundschu、Hyde de Villaine、ワシントン州のBookwalter WineryとButy、南アのDe Wetshof、そして今回のゴラン・ハイツをみている。また、1977年に当時の夫であったロバート・ロング氏と始めたワイナリー、ロング・ヴィンヤードのパートナシップも続いている。
要約終わり:

イスラエルのヤルデンは、最近評価が上がっていて、シャルドネはデックファイブでも置いています。すばらしいワインです。ふくよかで、味わいも微妙なものがたくさん集まっている感じ、後味もジューシーさをそのまま残します。是非楽しんでみてくださいね。驚くこと間違いなし。品質にこだわるワイナリーはとことんこだわるのですよね。SIMIワイナリーは非常に堅実なワインを生み出しましたよね。最初に出会ったのは、1988年でしたが、NY住まいの上司が「これいいぜ!」といって紹介してくれたのを覚えています。

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