Topics&Columns(2002年11月5日)
ガロは日本をたたむ?
たいした記事ではないですけど、関連の記事が日経に載っていました。ガロがオペレーションをサントリーに渡すとか。
確かガロが日本に出てきたのは1993年でした。90カ国に対して61百万ケースを売っているガロですが、多分日本では百万ケース売れていないのですね。
ペプシもサントリー、そしてガロもサントリーとなると、ある意味サントリーはアメリカの大企業の代理店業もやるということでしょうか?(H)
ジャンマリー・ブルジョワさん来日
10月28日に東京は渋谷のワイン・カフェレストラン「デックファイブ」にアンリ・ブルジョワの当代社長であるジャンマリー・ブルジョワさんがお越しになりました。65歳ぐらいの中背の太目で、そしてそれはそれはにこやかな笑みをたたえる方でした。お客さん、多分全員にお声がけされて、特に女性のお客さんとは必ず写真をとり、そして名刺を自分で渡して・・・とにぎやかなひと時でした。
「こんなプレゼンテーションは見たことないよ。これは大変なものだね。フランスに入るまでは10年ぐらいかかるだろうけどね」という、ほめているのか、けなしているのかわからない言葉はフランス人だなあと思って聞いてました。それから特徴的だったのは、11月4日の「サン・シャルルの日」という先祖代々のお祝い日、収穫の日、そして甘口ワインであるサンセール「ヴァンダンジュ・サン・シャルル」について熱心に語る様子が非常に印象に残ります。「また来るよー。サンセールにも来てねー」という暖かい言葉を言い残して去っていきました。
アンリ・ブルジョワといえば泣く子も黙るロワール、サンセールの名手。2000年のサンセール達は、ソフトで繊細、きわめて上質です。(http://www.bourgeois-sancerre.com/そしてこれらのワインは、インターネットであれば、ワイナリー和泉屋のサイトhttp://www.rakuten.co.jp/wine/で購入できます。)(H)
所詮人間の感覚なのか?
先日ボーリュー・ヴィンヤードのワインが、TCA、トリクロロアニソールに汚染され、かつ、多分97年以降の多くのワインが汚染されていたという、ワイン・スペクテーターの記事をご紹介しました。そしてこれに対してボーリュー側は反論を始めたということにもふれましたが・・・
要約:
「ずいぶんと寝れない日が続きましたよ」というのはETS(調査機関)の技術部長であるゴードン・バーンズ氏です。スペクテーターにしてもBVにしても、けんかするとすればいずれか傷つくでしょうが、どうして全く関係なさそうなラボの人々が寝れなくなったのでしょう?
「われわれがスペクテーターの肩を持っているという風に思っている人がいるんですよ、これが。」思慮深い顔つきに、信じられないといったような表情を浮かべている。そして氏によれば、関係のない人々から「どういう始末だい?ちょっと君がもっている全データを見せてくれないかな」といって何度も電話がかかってきたのです。しかしバーンズ氏によれば、どのスタッフも、どれがスペクテーターが持ち込んだ検査標本かさえも知るよしがなかったのです。
「どうもわれわれも、この話の一部のように思われているようですが、全く関係ないですよ。そのことをわかってもらうというのは非常に重要なことです」。さらに氏は、サンフランシスコ・クロニクルの記事はETSがどの生産者のワインをテストしているかを知らなかったという事実を載せなかったという問題を指摘し、スペクテータのローブ氏がTCAレベルが「高い」と表現したことも間違いであるとしている。
「ワインというのは複雑な有機商品であって、単にTCAのレベルだけを比較するのは間違いの元です。もっというならば、ワインの良しあしを決めるようなTCAの値というのは存在しないのです。ですので、一つの値をもってワインの品質を決めるのはETSは認めていません。もしそうするとすれば、単に技術を誤用しているにすぎません」
BVの親会社であるディアジオ社のレイ・シャドウィック氏は、BVにTCAの問題があったことは認めた上で、「高い」とされるレベルではなかったとしています。「問題解決のために、いろいろなことはしましたよ。加湿器は使わないようにしたし、問題を特定するための専門家も雇ったのです」
しかしながらシャドウィック氏は、かなり防御する姿勢を崩しませんでした。何度も「BVのワインは顧客からは評判がよい」ということを繰り返しました。「過去6ヶ月間に7百万本を出荷しましたが、クレームは8個だけでしたから」
「ETSは、使えるツールか?無論そうです。その数字だけでワインの良し悪しはきまる?いいえそうではありません。ワイン・スペクテーターの情報は価値のあるものです。私達はワインと醸造のプロセスをより磨き上げますよ。ごまかすつもりなどさらさらない。真剣に受け止めています」
要約終わり:
これ以上の展開はないでしょうね。「単にTCAという一つの指標がワインの良し悪しを決めるものではない」とすれば、他にはどの指標が絡むのですかね?しかし、コルクを使わなければすくなくともTCAの問題は減らせないのですかね?
これがなくなるだけでかなりの無駄が減る。2ケースに一本の割合で不良品が入っているために、レストランでは「不良品引当金が5%」ということになってしまうわけです。コルクのために日本のワイン業界、特に良心的な小売とレストランの採算は、悪くなっているのではないでしょうか。最終的に顧客に転嫁されてワインの値段は高いまま・・・?
コルクをなくしたらいいのに。(H)
まだボジョレー・ヌーヴォーが生きるシーン
10月31日韓国版ヘラルド・トリビューンからです。
要約:
先週金曜以来、ロッテ・デパート・チェーンは、1日240本のボジョレー・ヌーヴォーのオーダーを受けています。前年比10%の伸びを期待しています。ヒュンダイ・デパートでは、過去15日で3000本の受注をしました。
「数年前にフランスワインが入ってくるようになってから、ボジョレー・ヌーヴォーは、いろいろな人が待ちわびるものですよ。毎年30〜50%の伸びです」と同デパートのマーケティング部長のキム・ヒュン・ジョン氏。さらにシンセゲ・デパートの代表は、
「かつてはボジョレーは四つ星ホテルか高級レストランでしか飲めませんでしたが、海外に行く人も増えて需要がのびてきたのですよ」
ボジョレーは、11月にリリースされますが、赤ワインは、クリスマス・プレゼントや、祝賀パーティに供されるものとされます。
要約終わり:
そんな最近ですか?この文は、あまりワインを知らない記者が書いたものでしょう。でも、韓国のワイン市場はこれからまだまだ伸びる余地がありそうですね。
デックファイブでは、ボジョレーヌーヴォー30種類一挙テースティング&ランキング&勝手表彰・・・どんなことになりますか?!
グラスでワインの味は変わるか?
ワインというのはそこまで微妙なものか?ちょっと古いニュースですが、9月2日にダイヤル・インフォリンク・マニュファクチャリングというウェブ・ニュースに載っていたものです。
要約:
『ノックスヴィル(アメリカ、テネシー州)のテネシー大学のケイリ・ラッセル氏は、グラスの形状でワインの化学成分は変わるものか調べました。メルローのフェノール成分の変化をフルート、マーティーニ、ボルドーの三種類のグラスで見てみました。
最初ワインをグラスに注ぐと、フェノール成分であるガリウムタンニンが、ガリウム酸に変化します。これはどのグラスでもおこるものですが、10分〜20分たつと、ボルドーグラスでのガリウム酸の量がフルートとマーティーニよりも減少してきます。
あくまで推論ですが、ボルドーグラスだと液面が空気に触れる面積が大きいためであるとラッセル氏は考えています。酸素が、ガリウム酸からカテキン・ガリウム・エステルへのさらなる変化を促すのです。この成分は、唾液の中にたんぱく質を沈殿させていって、ワインの渋み(ドライさ)を感じさせるものです。ラッセル氏は他のフェノール成分の変化も確認しましたが、上記の成分のようなグラスによる違いはみとめられませんでした。
その後に、心理的な影響を避けるために、それぞれのワインをビーカーにいれて、そのワインを数名のパネリストに試飲をしてもらったところ、学生にはちがはまったくわかりませんでしたが、年配の教授だけは味の違いを区別できました。
「トレーニングをつめば違いがわかるのだと思います」とラッセル氏。』
要約終わり:
この記事は、「グラスによって味が変わる」事実があるが、そう感じるかどうかはわからないという締めくくりだとおもいます。これまで私も含めて多くの人が、「グラスで味が変わる」と言ってきましたが、科学的に実証されたということになります―人々が同じ味を「感じる」ためにはあまりに変動要素が多すぎますね。「シャトー・マルゴーの1995年のワイン」という同じラベルの二つのワインさえも、「同じ味がするかもしれない」という単に目安に過ぎないということなんです・・・。場所、保管、グラス、気持ち、相手が違えば味なんか全く違う・・・。なんと不確実な飲み物なんでしょうね。(H)
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