Topics&Columns(2002年10月28日)

先週勝手にお休みしました。ごめんなさい

ブラインド・テイスティング

『ワインのことをちょっとは知っているとお考えですか?

香りで、あるいはちょっとすするだけでブドウの品種を当てられると思っていらっしゃいますか?

ではナパ・バレー・ヴィントナーズ・アソシエーション(NVVA)がやったようなブラインド・テースティングに参加してみてください。

屈辱的という言葉しか、思い浮かばないかもしれませんよ・・・

ブラインド・テイスティング−ボトルは上まで茶袋に包まれていて、ただあなたはちょっとだけ自信がある。少なくとも半分以上は当てられるはずだという・・・

私は、その他24名のワイン・ジャーナリストとともにNVVAが主催したブラインド・テースティングに参加しました。最初は10種類の白ワインが注がれました。私達は「シャルドネ以外を考えてください」といわれたものの、オークのアロマや、バターのような口当たりを考えると、どうしてもブルゴーニュ産のブドウの特質を思い浮かべずにいられませんでした。そして、衝動を抑えきれずに、あるワインは「シャルドネ」と書きました。そのワインはメリーヴェール2001年セミヨンでした。

10種類の中でセミヨンは3つありました。そのほかのセミヨンは、クロ・デュ・ヴァルのソーヴィニョン・ブランとのブレンドのもの、そしてもう一つはコセンティノのものでした。私はその両方ともヴィオニエと書きました。どうして私の舌はここまでも裏切ってくれるのか・・・

白状しますと、10のうち一つしか当たりませんでした。2000年のシャペレーのシェナン・ブランのみでした。蜜のようで、しかも歯切れがよく、さらに芳香があったので選ぶことが出来ました。しかしカーサ・ヌエストラのシェナン・ブランははずしました。マルサンヌだと思ったのです。どうしてそう書いたのでしょうね?実はわからないですが・・・

赤は・・・赤も同じような感じです。ボーリューのワインメーカーであるジョエル・アイクンが、ブドウの品種を教えてくれたのですが−マルベック、プチ・ヴェルド、カベルネ・フラン、サンジョヴェーゼ、テンプラニーリョ、ピノ・ムニエ、チャーボーノ、シラーなど、誰も半分も当てる事が出来ませんでした。

芳香とかすかなハーブがあったカベルネ・フランは当てられました。2000年のコッポラのワインでした。スパイシーな香りがあったトゥルチャードの2000年テンプラニーリョは、熟成したチャーボーノと間違いました。あーあ、テイスティングの授業をもう一度受けなおさねばならないかも・・・

しかし多くの友人がいましたので・・・「優秀者」は二名いましたが、赤、白とも二種類だけを当てただけでしたから、つまり20%の正答率。

まあ、屈辱的な経験をしたいのであれば、NVVAのブラインド・テイスティングに参加してみてください。勉強になりますし、自分で「わかっている」と思うほどわかっていないということがわかりますよ』

上記は、10月17日のナパニュースにピアース・カーソン氏が書いていたものです。私などは、シェナンブラン、という言葉さえ思いつかないだろうと思います。最近は「ブドウの品種を覚えていても何の意味があるのだろう」と思えるほどいろいろなワインの味が近いような気がしてます。(H)

フランスワインに新カテゴリー

ある意味、フランスが変わろうとしている。が変わらないかな?10月18日デカンター・ドット・コムからです。

翻訳:
「セパージュ・ド・フランス」という新しい分類を導入しようという革命的な案が、フランス政府に提出されました。その分類の中では、生産者は80%前後の同一ブドウ品種使用が許される(現在は100%)、オークチップが使用できる(現在は不可)、マルゴーとかシャブリといった地域名はラベルに表記しない、というものです。

この案はおよそ2ヶ月前に提案され、さらに昨夜、フランス・ワイン・アワード・イン・ロンドンの席上で、大手ネゴシアン、ドールト・クレスマン社長のジャン=マリー・シャドニエール氏が発表しました。

「新世界ワインと競争するためには、AC法を早急に緩やかにすることが必須です。フランスワインはもっとシンプルになるべきです。テロワール・ワインは維持する、しかし現代の消費者は、ブドウ品種の方がわかりやすいと思っているわけです。だから消費者が望むものをも提供すべきなのです。

フランスは新世界ワインと同じルールでゲームをしていません。片手ででラグビーをやっているようなもの。そんなフランスが自ら定めているルールに対して、消費者の多くは全く興味がないのですよ」と述べました。

この計画はCap2010というグループによって提案されました。中心メンバーは、シャドニエール氏の他に、ジャック・ベルトモー(醸造家)、ロベール・スカリー(ラングドック生産者)、ピエール・ミル、ジャン・ルイ・ヴァレ(カルフール)、ピエール・アギラ(アンジュー生産者)、そしてジャン・ルイ・ピトン(リュベロン生産者)といった各氏です。このグループは、フランスワイン業界を改善し、これ以上のマーケットシェアのロスを防ぐという目的をもって、2001年にベルトモー氏によって設立されました。

しかしシャドニエール氏は成功するかどうかは未知数と述べています。「業界人の殆どは、ことの早急性を認識していますが、伝統に固執する人もいます。だから厳しい戦いになるでしょう。そういった人々は、状況が本当に悪化しなければ何の解決方法も受け入れないかもしれない。今回の提案で、様々な問題を一気に解決することにはならないでしょうが、少なくともフランスを国際競技の舞台に戻すことにはなるでしょう」

明るい側面として、シャドニエール氏は「テロワール・ワインの分類では、フランスワインはイギリス市場の43%のシェアは持っている」と紹介しました。
翻訳終わり:

ちょっとわかりにくいですが、AOCそのものではなくて多分テーブル・ワインのカテゴリをいじりたいということでしょうか?しかし仮にそれをやってしまうとAOCそのものが信頼性に乏しいものになるでしょうね。イタリアみたいにスーパー・ボルドーとか、スーパー・ブルゴーニュとか登場するのでしょうから。単に品種名が必要だというなら、基準そのものは変えずに、品種名だけをラベルにつけるだけでよいのではないのでしょうか。(H)

ニュージーランドへ進出するカリフォルニアワイナリー

最近注目度の高いニュージーランド、進出するワイナリーも増えています。以下のハリソン・ヴィンヤード以外にも、ナパの有名なエル・モリーノ(ピノ・ノワールが有名)も母親がニュージーランド系ということもあって進出。パイン・リッジの創設者の一人であるゲリー・アンドラスもセントラル・オターゴ地区に畑を購入し、ピノ・ノワールを造る予定だとのこと。わたしどもも本当は老後はニュージーランドで・・・などと思っていましたが、その頃にはとても高くて手が出なくなっていることでしょう。

要約:
58歳になる、ナパのハリソン・ヴィンヤーズのリンズィー・ハリソンはカリフォルニアに移住する12歳までニュージーランドに住んでいました。看護婦学校に通うためにニュージーランドに戻りましたが、その後、ニュージーランドを訪れたのは一度だけです。そしてひさびさ、昨年、夫のロバート・レスリーと一緒にニュージーランドを訪れ、ワイナリーを作る事を決めました。

ワイナリーを作ろうと提案したのは夫のレスリーでした。その夫について、「私と出会う前は、ワインを飲むことも知らなかった人なのよ」と彼女は笑いながらコメントしました。

セントラル・オターゴのベンディゴ・ステーションという場所に167エーカーの土地を購入し、ピノ・ノワールを植えます。この地区には、フェルトン・ロード、ペレグリン・ワイン、ロウランド、ギブソン・ヴァレーといったワイン評論家に評判のいいワイナリーがあります。これらのワインは一本50ドルもします。

ハリソンとレスリーの土地にはまだ名前がついていませんが、ピノ・ノワールが95%、残りはリースリング、ピノ・ブラン、ピノ・グリを植える予定です。最初のリリースは2006年、23000ケースを予定し、ワイナリーにはテースティング・ルームとレストランを併設します。

ハリソンによると、「ナパに比べるとずっと制約が少なくて、自分の土地を自分が好きなようにできる場所です。もちろん政府の環境保全基準というものも存在するし、原住民のマオリ族に水の使用許可をとらなくてはならないが、ナパよりも2、3倍は物事が速く進みます。」

ただ、この土地では収穫時に霜や雨に襲われることは珍しくなく、「20年に1、2回生産できないぐらいならラッキーなことなんだ、とも言われたわ。」

彼女は今後、一年のうち半年をニュージーランドで過ごして畑をつくることになる。

ハリソン・ヴィンヤードは、1988年に彼女の前の夫で1999年に亡くなったマイケル・ハリソンと彼女がつくったワイナリーで、彼女がワインを造り、夫はビジネスを担当していた。彼女は特にワイン醸造の教育を受けているわけではなく、仕事をしながら技術を身につけた。その知識については、ロング・ヴィンヤードのボブ・ロング氏、コングスガードのジョン・コングスガード氏、マカシンのヘレン・ターリー女史といったコンサルタントや友人によるところが大きい、とも言う。

「ここにいて、いろいろな人を知っているということはすごい資産になっているわ。電話をかけて問題点を話すと、すぐに答えてくれるんですもの。でもオターゴでも最近は、みんな、とてもオープンになって、助け合うような状況ができてきています。」

要約終わり

嗅覚を磨くには・・・

要約:
ワインの微妙なアロマを嗅ぎ分けるのは、鼻だというのは長年、信じられてきたことですが、最近、カリフォルニア大学バークレー校の研究結果では、実は新しい匂いを嗅いでそれをコントロールするのは、鼻だけでなく、脳が大きな役割を担っているということがわかりました。

この研究は心理学部助教授のノーム・ソベル氏と大学院生であるジョエル・メインランド氏のグループによるもので、大人の脳というのはこれまで考えられていた以上にまだまだ開発の余地があるとも結論付けています。研究は、Nature誌10月24日号に発表されます。

実験方法は比較的単純で、アンドロステノンという化学物質を嗅がせます。全体の30%が嗅ぎ分けることのできないにおいです。この嗅ぎ分けることのできない人間に対して、片方の鼻の奥にだけ突っ込んで嗅がせます。もう一方の鼻は、完全にブロックしておきます(どうやってブロックするのかは不明)。左右の鼻は末梢神経のレベルではつながっていないので、神経細胞を通して情報が流れることはないのです。そしてこの訓練を21日間続けると、どちらの鼻でもアンドロステノンの匂いを感知できるようになります。

「両方の鼻の感度が上がったということは、脳が大きな役割を果たしていることの証拠です。これはこれまで、新しい匂いを嗅ぎ分ける嗅覚の作用は鼻だけで起きるという理論と相反する結果です。」とソベル氏は語っています。同時に末梢神経についてのリサーチも進められています。

要約終わり

UCBerkeleyの10月23日付けプレスリリースからでした。脳が関係しているのは、当然のことのように思えましたが、これまでは常識ではなかったのですね。嗅覚を磨くには脳を鍛える必要がありそうです。

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