Topics&Columns(2002年10月8日)
アルザスの収穫
アルザスの収穫は9月30日から始まったようです。
「十分な収穫を期待してますよ。衛生面もきわめて良好です。南フランスの状況を考えると本当に恵まれてますよ」というのはエチエンヌ・ヒューゲル氏です。ヒューゲル氏によれば今年の一月はきわめて寒く、春は晴天と雨天が交互にやってきたが霜はなく、そして夏季は、最初は曇りがちで冷涼な天気、後半9月までは晴天でした。
「まだ十分な成熟度にはいたってませんが、今後2週間ほどよい天候が続くでしょうから、満足のいく収穫になると思うのですよ」というのは、ドメーヌ・スパールのベルナール・スパール氏です。「灰色病に冒されたブドウもいくつかありますが、全体としてはブドウは酸味も載って、衛生上も問題がないですよ、特に厳しく選定して収穫しますから」
また、ジャン・トリンバック氏も、選定することが今年の収穫ではもっとも重要なものだとしています。スパール氏と同様、彼の畑でも、様々なレベルの灰色病が見つかっています。ワーカー達には、少しでも灰色病の卦を感じたら収穫しないよう、細心の注意を払うよう指示をだしています。「7月、8月はそれほどいい天気ではなかった。曇ったり、雨が降った日もあった。そのため今まで収穫せずにいたのですばらしい驚きがあった。ですが一方で、腐ったり灰色病にかかるブドウもでてきているというわけです。」
多くの畑ではこの「選定」を実行するために、歩留まりはかなり低くなり、ヒューゲルのように豊作、もしくは「良い年」と位置づけるところは少ないようです。しかし、ラインバック氏は「2002年のブドウから偉大なワインをつくることに何の問題もありませんよ。」としています。
あと二週間ほど続く収穫のシーズン、晴天を望んでいます。
コルクを好む人は多いのだ!
本当にそうだろうか?
いきなり自分の思いから入ってしまいましたが、アモリン・コルク・アメリカが実施した調査によると、72%のワインメーカーは天然コルクを好み、14%は人工コルク、そして11%がコルクスクリューを好むという結果でした。そして75%のワインメーカーがコルクを使う理由として、「品質と機能性」ということ、さらに70%の回答者は、コルクメーカーは、しかるべき対処をおこなってTCAという汚染物質を取り除くとも回答しているようです。9月30日付けジャスト・ドリンク・ドット・コムがつたえたものです。
そのほかにも様々な調査をしたようですが、アモリンという会社は、コルクメーカーですので、当然この結果を自社にポジティブな方向にPRするわけです。
そこで私の疑問、ということで「この調査は意味があるのだろうか?」ワインメーカーが選ぼうがどうしようが、仮に消費者に対して十分な情報を与えて=つまり、3%だか15%だかともいわれるワインは、コルクの品質によって、ワインそのものが汚染されている可能性がある、ということと、加えて、品質の悪いワインというのは、「こういう味です」ということを教育した上で、消費者に対して「コルクを選びますか?」と聞いたら、何人の人がコルクを選ぶでしょうかね?
そしてマネー&ビジネス10月7日版には、別の角度からコルクの記事が載っていました。ポルトガル・コルク・アソシエーションのフランシスコ・デ・ブリト・エヴァンゲリスタ氏のコメントとして、「ボトルを抜いてみて、そのストッパーがコルクでなかったとしたら、お客様は裏切られたと思いませんか?」そして、シェリー・リーマンのマイケル・アーロン氏は「いいワインにコルクがしてあるというのは、パーティ用にちゃんとドレスアップしたとでもいえるが、スクリューキャップは、襟なしのシャツを着ているような感じだ」とこの記事の中で述べています。
一方、「ボナペティ」誌のアンソニー・ディアス・ブルー氏は「ワインが価値があるものだと感じるために、何かを抜かねばならないなんて、(良いワインとは)そんな薄っぺらいものか?」としています。私も100%同感です。コルクを味わうわけではないのですよ〜ん。
しかし、先週のボーリューの記事のように「コルク臭がコルクだけの理由でないかも」というようなニュアンスのニュースが伝わると、コルクだけ直しても・・・という思いはあります。
先週のスペクテータの記事に対して、ボーリューは反論をしました。その内容は「スペクテーターの報道は大げさすぎる」というものですが、この論争はまだ先がありそうですので追いかけてみて、また皆様にご報告します。(H)
ピノ・ノワールの色は何色?
くろに決まっている?そう答えた人は、ワイン色に染まりすぎて、ちょっと世間の常識とはずれているかもしれません。次にご紹介する調査結果を見ていただくと、イギリスでさえも・・・という思いを抱いてしまうのです。日本ではその半分いくかな?
ピノ・ノワールの色を赤、と答えられる人は75%に過ぎず、そして、シャルドネは20%が赤ワインだと思っている・・・このサーベイは、イギリスのワインショップのスレッシャーがやった一般の消費者に対する調査の結果です。調査会社は明らかにされていませんが、二つの会社を使ったようです。
さらにこの2つの調査結果から次のようなことが分かったのです。
この調査結果を踏まえて、スレッシャーでは、ワインのディスプレイのやり方を価格順にしました。「生産地とかブドウ品種のようなわけのわからない方法をつかう代わりに、価格とテースティングガイドとラベルによってはっきりと区分するようにしました」というのはスレッシャーのマーケティング・ディレクターのケヴィン・スタイルズ氏です。
この情報はデカンターの10月4日づけデカンター・コムによるものです。スレッシャーは全英に1000を越える店舗をもつショップです。
この話からはちょっとずれるのかも知れませんが・・・
ワイン従事者によるワインの説明、そして消費者の言葉にならないけれども確実に存在する好み・・・どこかが落としどころなんですけど、どこでしょうかね?それが出来れば爆発的にワインは一般の消費者に受け入れられるのでしょう。日本酒などは、ソムリエがいなくても売れる。そこには文化的な背景があるのですが、ワインがそこまで、つまり語らずとも自然に手が出るほどに、われわれ日本人の食文化の中に食い込むまではどれぐらい時間がかかるのでしょうか?
あと、疑問なのですが普通、ワインを飲んだときに酸味と渋みの区別をするのでしょうか?
それからピノ・ノワールは黒と答えた皆さん。特別変異バージョンの「白」というブドウで造ったワインというのが、ブルゴーニュから有象無象のごとくマーケットに出てきてます。(H)
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