Topics&Columns(2001年12月25日)
ワインは痴呆にもきく!
またまたこれでワインの消費量は上がるでしょう。ワインは痴呆にも効くのである!
イタリアで行なわれた高齢者に対しての調査結果です。これまではアルコールと痴呆というのは相対する関係にあったわけですが、なな、なんと! そうではないかもしれないのです。16000名の65歳以上の飲酒の習慣を持つ高齢者を調査した結果、一日に女性でボトルの半分、男性でボトル一本を飲む人は、飲酒の習慣のない人に比較すると、痴呆になる割合は前者が19%で、後者は29%であったというものです。ただし、ワインをこれ以上飲む人で痴呆になる割合は29%以上でした。
21日付ヘルスエイジ・オンラインが、Clinical & Experimental Research 12月号を引用して伝えたものです。ボトル半分?ボトル一本?さすがにイタリアですね。うーワインが水代わりの国です。若年性痴呆にはどうですかね?(なんでそんな質問をしてんの?)(H)
なぜ赤ワインが良いか
19日CNN.コムその他、いくつかのソースが伝えました。CNNの情報をメインにお送りします。
なぜ赤ワインが良いのか?!それはポリフェノールという成分!クイーン・メアリー大学のロジャー・コーダー氏が発見しました。
そんなの日本では常識だ。なぜ今ごろCNNがわざわざ報じる必要があるのか?内容は、「ペプチド・エンドセリン1が、血管内に堆積物を作る物質であるが、赤ワインに含まれているポリフェノールは、そのエンドセリン1の量を減らすことが分かった。白ワインにはこの物質は含まれていない。ブドウジュースにもポリフェノールは含まれているが、エンドセリン1を減らす効果は赤ワインに比較して著しく低いことが分かった。品種としてはカベルネ・ソーヴィニョンが、より高い効果を起こすと考えられる」
というもので、何も新しいことはありませんでした。でこういう締めになっています。「赤ワインが心臓病をへらすという説については、赤ワインには抗酸化物質が含まれていて、これが体内が酸化するのを防ぐためであるというものがありましたが、今回は新たなメカニズムを解明したものといえます」
はあ?日本国民はとっくの昔に、ポリフェノールに抗酸化効果があることも知っている。「あるある大辞典」でそんなものも知っているぞ!
しかしこの記事の最後にかいてあることは面白いです。1981年に赤ワインと心臓病とを関連付けたと人物としてウェイン・ステート大学のデヴィッド・クラーフェルドが紹介され、その氏の言葉が載っています。
「それが唯一のメカニズムなのか、あるいは組み合わせで生じるものなのか、どっちの方向に行くべきかという示す証拠などいまだないですよ。基本的にわれわれがやってるのはワインボトルをぐるぐると回して遊んでいるのと同じですよ」
ここのところがこのニュースの新たな説ですよね。(H)
ピアース病に強いブドウが出来たが・・・
ピアース病対策に遺伝子技術をつかった新たなクローン(というのでしょうか)を開発する方法もあるということをお伝えしてきました。そこで今回は、「そういうものが出来ても生産者は使いたがらない」という話です。理由は時間です。
要約:
新たな木がまともなブドウをつけるようになるまで4,5年、そこからワインとして売りに出されるまで2年ほどかかります。「だいたい25年から30年ぐらいの期間をかけてテストするのです。思いついたから植え替えをやるというわけにはいかないのです」というのは、ベリンジャーの広報担当のモラ・クローニン氏。
大勢の生産者は、遺伝子変化させたブドウの木に興味はあるものの、あるいは、病気がどのようなものかを知るためのツールとして、遺伝子技術をつかうということに対しては支援してはいるものの、実際に「自分で植えたい」と表明しているわけではないのです。
フロリダ大学の研究者たちが開発したブドウは去る5月にテストプラントされましたが、この結果がでて、実用化されるまでには優に10年はかかるでしょう。仮に「使える」ということが分かったとしても、そこからワインが生産できるまでの時間と消費者が実際に遺伝子組み替えを行なった木から生産されたワインを消費するかどうかということを考えると、新たなブドウの木を採用することに意味があるかどうかを判断しなければならないと言うことになります。
既にカリフォルニアのワイン産業は一千万ドルの費用を研究に当時、そして四千万ドルの費用をピアース病対策費として費やしました。
終わり:
このニュースはノーザン・ライト・テクノロジー・オンラインが20日に伝えたものです。難しいですね。
最も被害の大きいテメキューラ地区では、地区最大のワイナリーであるキャラウェイは、植え替えを始めます。ピアース病はもっともシャルドネで発生しやすいようですが、今回はより病気に強いと言われるカベルネ・ソーヴィニョンを植樹していくようです。まずは7エーカーという小さな面積からやっていって大規模展開を図る様子です。まあこのような形で植え替えも徐々にやっていくことは確かなのですね。(H)
シャンパンは酔う
シャンパンを飲むと酔い方が早いという人がいます。私もそう思う人間の一人ですが、確かにそうだったようです。
要約:
サリー大学が調査しました。そのままのシャンパンと、かき混ぜて泡を飛ばしたシャンパンを二つのグループの人々にグラス2杯分を別々に飲ませ、飲んだ後の5分後と40分後に血液を採取し、アルコール濃度を測定するという実験を行ないました。同時にどの程度アルコールのために判断が鈍くなっているのかというテストも行ないました。一週間後にはグループを入れ替えて同様のテストを行ないました。
シャンパンを飲んだ場合、5分後の血中アルコール濃度は0.54(mg/ml)でしたが、ガスを飛ばした方を飲んだ場合0.39(mg/ml)でした。40分後は、それぞれ0.7と0.58という濃度になっていました。
コンピュータでの反応テストでは、しらふの状態に比較して、シャンパンを飲んだ人の場合200ミリ秒以上の時間がかかったのに対して、ガス抜きのワインの場合では50ミリ秒しか時間がかかりませんでした。
研究者達は、何からのメカニズムで二酸化炭素が消化を促進するためと考えていますが、そのメカニズムは分かっていません。
終わり:
これはNew Scientistに記載の内容をイギリスのタイム・オンラインが20日に伝えたものです。
この記事最後にこの調査報告を書いた研究者の一人であるゲリー・シェイパー医師の言葉を引用しています。「中年以降に習慣的に飲酒するというのが健康によいと判断できる証拠は殆どありません。一方では心臓病以外の病気で理由で死にいたるリスクは上がるかもしれません」前半と全く関係のない話で驚いたのですが・・・。
しかし「ボトルを一本飲む人は痴呆にならない」などと極めて楽観的に始まった今回のトピックを締めくくるのにも、あるいは飲みすぎて胃も肝臓も疲れている年末を締めくくるにはぴったりです。ちょっとがっかりなのですが。ではよいお年を!(H)
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