Topics&Columns(2001年11月26日)

先週は仕事でフランスに行っておりまして、休ませていただきました。いつでしたか、パリはモンマルトルのブドウ畑の収穫祭りというトピックを載せたことがありましたが、見に行ってきました。日本語の旅行ガイドにもちゃんと載っているんですね。どんな立派なものかと思って期待して行って見ました。すっごい小さい畑でした。あれは北西向きの斜面でしょうか?ピノ・ノワールだそうですが、正直に言います。「まじ、これ?」と思いました。わずかでしたが、ブドウがまだぶら下がっていました。あまり感銘を受けないまま、歩道のあちこちに目立つほどに落ちている犬のフンをよけながらサクレ・クール寺院へと向かいました。

先週後半はアメリカが、サンクスギビング休暇のためにあまりニュースがありませんでした。

 

モエ・シャンドンなんのその

モエ・シャンドンと商標権で争ったオーストラリアの小さなワイナリーが2001年「クーリエ・メイル・シェラトン・クイーンズランド・ワイン・アウォード」でトロフィーを獲得しました。名前が示すとおり、ケアンズのあるクイーンズランドから産出されるワインの品質を審査するものです。

ロバート・シャノンの2001年ヴェルデホが白ワイン部門でトロフィーを獲得し、2001カベルネ・シラーズがベスト赤ワイン第二位に選ばれました。

ロバート・シャノンは、モエ・シャンドンから「グラナイト・ベルト」という小さなワイナリーの名に対して「モエのブランドと混乱する」ということで訴訟を起こされ、これに負けたものです。

このアウォードの赤ワイン部門でトロフィーを受賞したのは2000ウィスキー・ガリー・ブラック・ロッド・シラーズ。白ワイン部門の第二位は、2001クロヴェリー・レフト・フィースド・セミヨンでした。

審査員長のトニー・ロイヤルは、「シャノンのヴェルデホは他のトップレベルのオーストラリア産の白ワインと同じレベル。クイーンズランドのワインは過去10年から5年ぐらいで大きく進歩した」と述べています。

ワインの産地というのは広がるものなのですよね。(H)

クリスティーズとサザビーズの違法行為

ニューヨーク州の法律ではオークションは、年間12回までしか開催することが許されていません。クリスティーズ/ザッキーズは今年13回のオークションを予定していました。

しかしながらあえて法律を破ることは考えておらず、12月に予定していたオークションをロス・アンゼルスで行なう事にした模様です。このオークションの模様はテレビ中継され、ニューヨークで参加予定だった顧客も遠隔地から参加できるようにするようです。

この情報はいくつかのソース(デカンター、ワインスペクテータなど)で伝えていたものですが、オークションの回数を制限するというのはどういう意味があるのでしょうかね?頻繁にやるとそれは小売と同じになるからでしょうか?ご存知のかた教えてください。

上記のニュースより深刻なニュースをもうひとつ。クリスティーズとサザビーズの二つのオークションハウスが、独占禁止法に違反するような取り決めをしている可能性が出てきました。売却時の手数用を、吊り上げることを取り決めていたり、同じ手数料にするといったことです。今後数回にわたって禁止命令と罰金が言いわたされる模様です。どうなりますか。(H)

ブルゴーニュのAOC違反

ひどい話です。ピエール・ピトゥゼはAOCをごまかしていました。なんと彼が南仏にもつ畑から生産されたワインの売れ残り―コート・ド・ヴォントゥーとコート・ド・トリカスタン、さらにヴァンドベイのワインを、ブルゴーニュの228リットルの樽にいれ、それをなんとサヴィニ・レ・ボーヌ、アロース・コルトンの畑からとれた真のブルゴーニュとしてネゴシアンに売却していました。曰く、

「ネゴシアンは、南仏のワインが混ざっているとは全く気が付かなかった。少なくともだれも文句を言わなかった」

氏は、1998年から2000年までの間に全体で5500ケースを売ったが、この中にはブルゴーニュと言いながら、本物と偽者が含まれていました。

「子供達はもう働くべきではないと言ったんだ。(現在69歳)65歳のときにリタイヤしておくべきだった。わたしがやったことに対して、誰にも許しを請うつもりはない。このような形で自分自身の天職を終わってしまうとは、バカなことをした」

18ヶ月前には白血病と分かり、現在化学療養を必要としている本人が、ワインスペクテータに語ったものです。

19日づけワインスペクテータ・オンラインからでした。ひどい話です。過去にお伝えしたシャンソンの話といい、ブルゴーニュにはこの手の話が多すぎます。(H)

エジプト時代のワイナリー発見

およそ2000年前のワイナリーが発見されました。

「BC30年ごろにローマ人がクレオパトラを撃つためにエジプトに入ったことは知られていますが、この発見は紀元後1世紀のものです。関連があるでしょう」と考古学者のガバラ氏が述べています。

発見されたのはアレキサンドリア近くのコム・ナギエレアです。

「長方形の建物があったことが分かりました。どうもワイナリーの一部です。このエリアは、およそ2000年前にワインの生産を行ない始めたエジプトの一部です。現在も造ってますがね」

これは11月13日にCBSニュース・オンラインが伝えたものです。いやはやワインというのは、学問を総動員して初めて面白みがわかるというか・・・(H)

ヌーヴォーはアジアがターゲット市場

ちょうどパリ出張中に解禁日を迎えました。午前中の会議を終えて、昼食に入りました。ランチはビュッフェで、テーブルにはランチ用の様々な食材が並び、その中にヌーヴォーが当たり前のようにあったので、「あ、ここはフランスだった」と改めて思わされました。

「さすがフランスだね。ランチにワインが出るんだね」と私。とたまたまランチに来ていたフランス人は「ワイン?どこにあるんだよ。そんなもの?」と聞くので「ボジョレー・ヌヴォーがあるじゃないか」と、また私。「ボジョレー・ヌーヴォーなんかワインじゃないぜ!ヒロキ、しっかりしてくれよ」ときました。また改めて「あ、ここはフランスだ」と再び納得した次第でした。

さて、ボジョレー・ヌーヴォー。今年50周年目を迎えたそうです。およそ6000万本、ボジョレーでの生産本数のおよそ三分の一にあたる膨大な数のワインが、(あ、ワインではないかもしれないけど)世界中のマーケットに飛んでいくのです。

輸出国の第一位はドイツですが、さて第二位は?日本です。いくつかのソースによりますと、今年日本向けの輸出量lは、昨年比50%アップだそうで、殆どドイツに迫る勢いだったようですね。天候があまり良くなかったためですかね?(皮肉か?)

そして今年、あらたにターゲットにしたのがタイだったらしいですね。UIVB(Union interprofesionelle des vines du Beaujolais)によりますと、毎年、どの国で最初にリリースするかを決めるらしいですが、今年はタイを選んだらしいです。「タイでのワイン消費量は伸びていますし、ボジョレー・ヌーヴォーはアジアの食材によく合うのです」とUIVBのドフラッシェ氏は11月12日デカンター誌に語っているようです。

日が昇る順に解禁をむかえると思っていた私にとっては、「あ、そうなの?」という感じですが、「アジアの食材にあう」などとは暴言ですね。多種多様なアジアを一つにくくるというのはバカにしている。(H)

 

 

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